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2015-02-24

ソース(記事原文):ララミー・ブーメラン

ワイオミング大学の教授がカプサイシンの薬理効果を解明

ララミー・ブーメラン(2015年2月24日) ― ワイオミング大学(University of Wyoming : UW)の研究者グループの研究結果によると、日ごろ近所のスーパーで辛いものをあまり買わないのなら、その傾向を変えた方がいいかもしれません。

トウガラシの辛み成分であるカプサイシンが、白色脂肪を褐色脂肪に変えることで肥満との闘いに役立つと考えられるからです。白色脂肪よりも褐色脂肪(褐色脂肪組織)のほうが好ましいというのは、はっきりしています。褐色脂肪はインスリン感受性を改善して、脂質の燃焼も高めることが分かっています。

「カプサイシンの研究をし続けて、もう10年くらいになります」。そう話すのは、ワイオミング大学のバスカラン・ティアガラジャン(Baskaran Thyagarajan)薬学部教授です。「私たちはトウガラシそのものを使う代わりに純カプサイシンを使用しました」。

彼の研究チームはマウスにコントロール飼料を与える計画の中で、トウガラシから抽出したカプサイシンを使用しました。マウスのグループをいくつか用意し、そのすべてで1匹のマウスには通常の飼料を、もう1匹には高脂肪食を、そしてもう1匹には純カプサイシンを少量補給した高脂肪食を与えました。

「その結果、通常の飼料を与えたマウスの体重増加は普通でしたが、高脂肪食のマウスは肥満になりました」(ティアガラジャン教授)。「カプサイシンも与えたマウスでは、体重増加が有意に抑えられました」。

カプサイシンによりマウスの体重増加が抑えられたことに加えて、教授らはカプサイシンが白色脂肪を褐色脂肪に変える分子メカニズムも発見しました。これを受けて彼らは現在、カプサイシンを使ったダイエット補助剤の開発に取り組んでいます。教授によると、自分たちの開発がヒトでの試験に適しているのか、今はまだ連絡を待っているところで5月には回答を得られそう、とのことです。

「次の課題は位置特異的なドラッグデリバリーシステムの作り方で、その解決に努めている最中です」とティアガラジャン教授。「今回のマウスでの研究をヒトに応用したいので、臨床試験に向けて経路を開発するとともに、メカニズムの発見をすすめています」。

同大学のリンダ・マーティン(Linda Martin)薬学部長は、彼の研究は問題解決のために包括的なアプローチをとっていると話しました。

「ティアガラジャン博士がさまざまな角度から問題に取り組んでいるだけではなく、人の健康状態の変化に向けて自らの基礎科学研究を進展させようと次のステップに進むためにも動いているという点で、彼の研究は付加価値を生んでいます」(マーティン薬学部長)。「このトランスレーショナルリサーチは極めて複雑ですが、結果的には人の肥満の打開策になるかもしれません」。

でも、カプサイシンはトウガラシの辛み成分というなら、減量したくて使用する人がピリピリしてしまうのでは?この研究チームはとっくに、その解決策を見つけています。

「私たちはすでに、特殊なカプサイシン投与形態の特許を出願しました」とティアガラジャン教授。「カプサイシンとして服用できるものの開発を考えているのですが、カプサイシンはピリピリと刺激を与えてしまいがちです。この辛みを隠すために、数種のポリマーでカプサイシンをコートするデリバリーシステムの開発を計画しています」。

なお、ただトウガラシを食べるだけでは十分と言えません。

「トウガラシを食べれば事が足りる、と普通は考えてしまうものです」(ティアガラジャン教授)。「トウガラシの質が大切です。それに、アジアの国々では食生活の欧米化が起きていて、糖尿病や肥満のような病気が以前よりもはるかに多いという状況に陥っています」。

やっぱり、どの飲食物にもカプサイシンが入っているべき、と教授は言います。

「こうした代謝疾患にならないためにも、みんなが何らかの形で、カプサイシンを摂り始めるようお願いしたいと思います」。


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