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2013-06-17

ソース(記事原文):サイエンス・コーデックス

テストステロン低値の男性における疼痛の改善にテストステロン療法が有用となる可能性

サイエンス・コーデックス(2013年6月17日)― サンフランシスコ ― オピオイド(麻薬性)鎮痛剤によってテストステロンが減少した男性において、テストステロン治療が痛覚認知の抑制と関連することが、新たな研究で明らかにされた。この結果はサンフランシスコで開催された内分泌学会第95回年次総会で発表された。

マサチューセッツ州ボストンのハーバード大学医学部(Harvard Medical School)ブリガム&ウィメンズ病院(Brigham & Women's Hospital)の男性健康・加齢・代謝部門責任者で本研究主著者のシェザド・バサリア(Shehzad Basaria)博士は「今回の研究で、麻薬性鎮痛薬に起因するテストステロン低値の男性に対するテストステロン補充療法が、痛覚認知、疼痛耐性、およびQOLを改善させるのかどうかを検討しようとした」と語った。「その結果、これらの男性患者に対するテストステロン投与が、プラセボ投与患者と比較して、疼痛の臨床検査時における痛覚感受性に関わる複数評価項目を大きく改善させることに関連することが明らかとなった」

オピオイドは鎮痛剤の一種であり、損傷、手術、および癌治療による慢性痛を緩和させる目的で用いられる。今日、米国で最も多く処方されるオピオイドには、モルヒネ、コデイン、フェンタニル、オキシコドンなどがある。

オピオイド使用は、常習性の高いことに加えて、男女問わず視床下部-下垂体-性腺軸が抑制されてテストステロン産生量が減少するなど、いくつかの副作用を伴う。テストステロン値が低下すると、性機能障害や、筋量減少、体脂肪量増加、およびQOL低下につながる。

これまでの動物実験では、げっ歯類の性腺摘除術が痛覚過敏に関連する一方、 テストステロン補充療法が痛覚過敏を抑制することが示されており、これは性ステロイドが鎮痛効果を有することを示唆している。ただし、これらの有益な作用が人間において再現可能かどうかは未だ明らかでない。

本研究では、テストステロン治療が、プラセボと比較して、疼痛の臨床検査時の痛覚認知および疼痛耐性を有意に改善させることを明らかにした。また、テストステロン治療によりQOLの一部も改善された。

バサリア氏は「今回の結果がより大規模な試験で裏付けられれば、この患者集団における痛覚認知の改善にテストステロン治療が有益となる可能性がある」と述べた。

本試験は、オピオイド誘発性テストステロン欠乏症を有する18~64歳(平均年齢49歳)の男性患者84人を対象としたものである。この84人中65人が試験を完遂した。14週間にわたりテストステロンのゲル剤を皮膚に塗布する群と、プラセボを塗布する群のいずれかに被験者を無作為に割り付けた。36人がテストステロンのゲル剤を投与され、29人はプラセボを投与された。

本試験開始時と14週時点において、疼痛に関する評価項目とQOL尺度を研究者らが評価した。

本試験はソルベー(Solvay)製薬会社(現アボット社)から資金援助を受けた。

出典:内分泌学会(Endocrine Society)


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