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2012-06-15

ソース(記事原文):骨髄腫ビーコン

MLN9708が多発性骨髄腫治療に有望な結果を示す(ASCO 2012)

骨髄腫ビーコン(2012年6月15日)― 3つの臨床試験の中間結果は、MLN9708が、単剤としてあるいはレブリミドとデキサメタゾンとの併用で、前治療を受けていない多発性骨髄腫患者と再発性または難治性の骨髄腫患者の双方にとって、効果的で忍容性が高い治療法である可能性を示唆している。

3つの試験から得られた知見は、今月初めにシカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次集会で発表された。

ASCOでMLN9708の結果のいくつかを総括して発表したボストンのダナ・ファーバー癌研究所(the Dana Farber Cancer Institute)のアイリーン・ゴーブリアル(Irene Ghobrial)博士によると、MLN9708(イザゾミブixazomib)を再発・難治性の骨髄腫患者の単剤療法として調査しているこれらの初期の試験の奏効率は「6%から13%だが、(MLN9708を)アップフロント研究とし、(レブリミドなどの)免疫調節薬とステロイドとの組み合わせにすれば、奏効率はもっと高くなることがわかっている」

博士は、MLN9708は骨髄腫の初期治療後の維持療法としてだけでなく、くすぶり型骨髄腫の治療薬としての可能性もあるかもしれないと付け加えた。

MLN9708は、ベルケイド(ボルテゾミブ)やカーフィルゾミブ(キプロリス)と同じ系統の経口投与プロテアソーム阻害剤である。3つの試験の最初の結果は既に、MLN9708による治療は奏効率が高く、四肢の痛みやうずきが特徴の状態である末梢神経障害発症率が低くなることを示していた。

単剤治療薬としてMLN9708を週2回投与

エモリー・ウィンシップ癌研究所(the Emory Winship Cancer Institute)のサガール・ロニアル(Sagar Lonia)博士は、再発・難治性の多発性骨髄腫患者における単剤治療薬としてのMLN9708週2回投与の有効性と安全性を調査した、フェーズ1試験の結果を発表した。

研究は中央年齢が65歳の患者58人を含んでいた。患者はベルケイド(患者の90%)、レブリミド(レナリドマイド)(88%)、サリドマイド(サロミド)(62%)、カーフィルゾミブ(13%)を含む中央値が4の前治療を受けていた。患者の半数以上(56%)が幹細胞移植を受けていた。患者間の、診断からの期間の中央値は4.8年であった。

「これは比較的しっかりと前治療を受けた再発/難治性の患者集団であ??る」とロニアル博士は言った。

患者は、21日間の治療サイクルの1日目、4日目、8日目、11 日目に、MLN9708を0.24 mg/m2 から2.23 mg/m2投与された。

患者は中央値が4の治療サイクルを受け、17%が12サイクルより多く受けた。

53人の評価可能な患者のうち、12%がこれまでに奏効し、2%が完全奏効、4%が非常に良い部分奏効、6%が部分奏効に達した。

「これらの奏効の多くは非常に耐久性があった」とロニアル博士は付け加えた。博士は、奏効の大半は高用量群であったと付け加えた。

更に、4%が最小奏効に達し、60%が病勢安定を維持した。

MLN9708の最大耐量は2.0 mg/m2と規定された。

治療に関連した副作用で重度から生死にかかわるものは、血小板数減少(55%)、白血球数減少(16%)、疲労(9%)、発疹(7%)を含め、患者の64%に認められた。

ロニアル博士によると、研究の参加者の間の末梢神経障害の発生率は、ベルケイドで治療する比較患者に一般的に見られる発生率より、有意に低かった。軽度の末梢神経障害は患者の11%に発生した。ロニアル博士は、これらの患者には研究の開始時にすでに末梢神経障害があったことを指摘した。重度の神経障害の症例は認められなかった。

「これは、MLN9708とベルケイドの主な違いを確かに表している」とロニアル博士は言った。

副作用のため38%の患者に投与量を減じる必要が生じ、7%が副作用のため治療を中止した。

進行性疾患および無関係の心疾患のため、2人の患者が試験中に死亡した。

ロニアル博士は「これは、末梢神経障害がまれにしか起こらず、忍容性が非常に高い経口プロテアソーム阻害剤であり、この手厚く前治療を受けた患者集団の行動にかなり有意な提案がある」と結論付けた。

単剤治療としてMLN9708を週1回投与

このフェーズ1試験で、研究者は、再発性または難治性骨髄腫患者におけるMLN9708単独の最大耐量と有効性を評価した。本研究の結果は、ASCO会議のポスターセッションで掲示された。

研究には、ベルケイドとレブリミドを含む事前のライン治療の中央値が6の患者52人が登録した。

患者は28日間の治療サイクルの1日目、8日目、15日目に、MLN9708を0.24 mg/m2 から3.95 mg/m2投与された。

52人の患者のうち、2%が非常に良い部分奏功、6%が部分奏功、2%が最小奏功に達した。更に23%が病勢安定であった。

最大耐量は2.97 mg/m2であることが判明した。

2.97 mg/m2から3.95 mg/m2の間の高用量に起因する重篤な副作用は発疹、胃腸障害であった。

最もよく見られた重篤な副作用は、血小板数減少、下痢、吐き気、白血球数減少、疲労であった。

患者の12%に末梢神経障害の軽度から中等度の症例が見られた。

MLN9708をレブリミドやデキサメタゾンと併用

フェーズ1/2臨床試験で、研究者らは、前治療を受けていない多発性骨髄腫患者におけるレブリミドやデキサメタゾン(デカドロン)と併用したMLN9708の安全性と有効性を評価した。本研究の結果は、ポスターセッション中にも掲示された。

研究のフェーズ1部分は、この3剤レジメンの安全性と最大耐量を決定するために実施された。フェーズ2部分の目標は、この治療ラインに対する臨床反応を評価することであった。

前治療を受けていない患者65人が試験に登録された。試験のフェーズ1中、患者は最大12回の28日間治療サイクルの1日目、8日目、15日目にMLN9708を1.68 mg/m2 から3.95 mg/m2、1日目から21日目までレブリミドを25 mg、1日目、8日目、15日目、22日目にデキサメタゾンを40 mg投与された。

この試験のフェーズ2に参加した患者は、1日目、8日目、15日目にMLN9708を定量で4.0 mg、およびレブリミドとデキサメタゾンをこの試験のフェーズ1と同じ量、スケジュールで投与された。

46人の評価可能な患者のうち、26%が完全奏功、20%が非常に良い部分奏功、52%が部分奏功を達成し、全体的な寛解率は98%であった。

研究者らはフェーズ1試験終了時、2.97 mg/m2 のMLN9708が最大耐量であると決定した。

よく見られた重篤な副作用は、発疹、吐き気、嘔吐などであった。治療に関連した軽度から中等度の末梢神経障害が、患者の22%に認められた。

一人の患者が、ウイルス性肺炎にかかり、試験中に死亡した。

この3つの試験の詳細は、米国臨床腫瘍学会年次集会のウェブサイトで摘要8017、摘要8034、摘要8033を参照してください。


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