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2013-11-01

ソース(記事原文):DDDマガジン

バルプロエートがどうやって発作の進行を阻止するか

DDDマガジン(2013年11月1日) ― バルプロエートが最初に発見された50年後、ニューロバイオロジー・オブ・ディジーズ(Neurobiology of Disease)誌で今日発表された研究は、この薬がどう機能して発作の進行を阻止するかを報告している。

バルプロエート(エピリム(Epilim)、デパコン(Depacon)、デパケン(Depakene)、デパコート(Depakote)、オルレプト(Orlept)、エピセンタ(Episenta)、オルフィリル(Orfiril)、コンヴレックス(Convulex)など世界中で様々な表示をされている)は世界で最も処方されるてんかん治療薬の一つである。この薬は、最初、フランスの科学者のグループが1963年、偶然に効果的なてんかんの治療法であることを発見した。その後、何千もの動物実験が行われ、バルプロエートがどうやって発作を阻止するかを研究してきたが、うまくいかなかった。今回、ロンドン大学ロイヤル・ホロウェイ校とユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(Royal Holloway and University College London)の科学者らが、単純なアメーバを用いて、脳内でどうやってバルプロエートが発作を阻止するかを特定した。

「最初は社会性アメーバであるタマホコリカビを使い、それから、一般的な発作モデルを使用して再現し、バルプロエートがどうやって発作を阻止するかを発見できたことは、生物医学研究における非動物実験の使用が成功したことを浮き彫りにしている」と、ロイヤル・ホロウェイ生物科学科(School of Biological Sciences)ロビン・ウィリアムズ(Robin Williams)教授は語った。

「バルプロ酸ナトリウムは多くのてんかん患者において最も効果的な抗てんかん薬の一つであるが、特に妊婦の胎児に対する影響などの副作用から、その使用は制限されてきた」と、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン神経学研究所(Institute of Neurology)のマシュー・ウォーカー(Matthew Walker)教授は言った。「バルプロエートの作用機序を理解することは、バルプロエートの副作用の多くが見られず、さらに効果的な薬剤を開発するための第一歩である」

「我々の研究で、発作の開始時に脳内の特定の化学物質が減少し、さらに発作を起こしやすくなることもわかった。このことは、根本原因を特定するのに重要な意味を持つ」とウィリアムズ教授は付け加えた。

本研究は、英国3R研究センター(National Centre for the Replacement, Refinement and Reduction of Animals in Research)が資金を提供したもので、てんかんの研究における動物の使用のほとんどを単純なアメーバに置き換え、よりよい治療法を最初にスクリーニングし特定してきた成果を基にしている。


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