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2015-10-21

ソース(記事原文):その他ソース

下背部痛の緩和にはナプロキセン単剤使用が効果的

【MEDPAGETODAY】(2015年10月21日)

急性の非外傷性、非神経性の下背部痛(LBP)で救急外来(ED)を受けた患者のうち、ナプロキセンにシクロベンザプリンまたはオキシコドン/アセトアミノフェン(パラセタモール)を追加して1週間経過観察をしたところ、機能的転帰や痛みの改善がみられない人がいたことが、無作為の二重盲式を3つのグループで行なった研究の結果明らかになった。

「この結果は、この設定でこれらの追加投薬の使用を支持するものではありません」と、ニューヨーク市アルバート・アインシュタイン学校のモンテフィオーレ医学センターのベンジャミン・W・フリードマン博士とその同僚が米国医療協会ジャーナル(JAMA)で報告した。

「オピオイドはナプロキセンと一緒に使用しても、下背部痛を持つほとんどの患者に対してナプロキセン単剤ほどの効果はありません」とフリードマン博士はインタビューで答えている。「私たちは、ナプロキセンにシクロベンザプリンまたはオキシコドン/アセトアミノフェンを追加投与しても、患者には効果がないと思われることを明らかにしました。ですから、ほとんどの場合は時間の経過とともに症状が改善し、最終的には緩和することを救急医は患者に対して助言するべきです」と彼はメッドページ・トゥデイの中で語った。

研究者たちの報告によると、救急外来後7日または3ヵ月のグループにおける痛みの度合い、機能障害、医療資源の使用に差はみられなかった。しかし1週間後、治療グループとは関係なく約3分の2の患者でLBPと機能面において臨床的に顕著な改善を示した。

一方、コホート群の40%が救急外来を訪れた1週間後に中等度または重篤な痛みを、また半数が機能障害を訴えた。さらに試験参加者の60%が1週間後でも依然として薬を服用していると答えた。

最初に救急外来を受けた3ヵ月後では、いずれのグループに属しているかに関わらずLBPに対するオピオイドの使用は一般的ではなく、またオピオイド治療グループの3%未満の患者が過去72時間以内に薬を服用したことを報告した、と調査員たちは語っている

LPBは毎年2.7万人以上のアメリカ人を救急外来に足を運ばせている、と指摘するのはフリードマン博士とその同僚。ほとんどの場合において、患者は非ステロイド性抗炎症薬、アセトアミノフェン、オピオイド、骨格筋弛緩薬、もしくはこれらを組み合わせて治療をしている、と彼らは語った。

「これらの患者に対する痛みの転帰は、一般にはよくない」と著者は記している。緊急外来受診の1週間後、患者の70%が持続性の背部痛に関連する機能障害を訴え、また69%が鎮静剤を引き続き使用している、と彼らは述べている。3ヵ月後、約48%が機能障害を、そして46%が鎮静剤の継続使用を報告している。これには依然としてオピオイドを必要としている患者が19%含まれている。

「私たちのデータは臨床医と患者を難しい立場に立たせている」とフリードマン博士はメッドページ・トゥデイで語っている。「多くの患者が緊急外来を受ける前にLBPに対してNSAID(非ステロイド性抗炎症薬)を服用している。また一部の患者は不充分な量を不正確な間隔で服用しているであろうし、NSAID療法を最適化するために服用を指示されたのかもしれない。NSAID療法が既に最適化された患者にとっては、根拠に基づいた追加の投薬療法はこれ以上ないのです」。

急性LBPの人に対して、指圧、ヨガ、マッサージなどの補完療法が適切ではなかったことを認識しているが、活動的でいるほうがベッドで静養するよりもいい転帰に繋がる、と研究員たちは語る。

2014年4月から12月にかけて行なわれた研究では、ニューヨーク市にあるモンテフィオーレ医療センターで2週間またはそれ未満の非外傷性、非神経性LBPの診察を受けた合計323人の患者を対象とした。彼らはローランド・モリス障害質問票(腰痛による生活障害の評価:RMDQ)の評価で全員5以上であった(評価0は機能障害がなく、24は障害の最大値を示している)。

患者は無作為に均等に3グループに分けられ、それぞれナプロキセンと偽薬、ナプロキセンとシクロベンザプリン、そしてナプロキセンとオキシコドン/アセトアミノフェンを10日間投与された。

すべての被験者はナプロキセン量が500mgに相当する20錠を1日2回服用した。また彼らは偽薬60錠、シクロベンザプリン5mg、オキシコドン5mg/アセトアミノフェン325mgのいずれかを無作為に投与された。

必要に応じて、彼らはこれらの錠剤1-2錠を8時間ごとに服用するよう指示された。退院前に、彼らはLBPに関する10分間の統一教育セッションを受けた。

最初の転帰は、救急外来退院と1週間後の間におけるRMDGの改善であった。

人口学的特性を3つのグループで比較した、と研究員たち。基準値において、中央値RMDQスコアは以下のとおりである:

  • プラセボ群0で20(四分位範囲[IQR] 17-21)

  • シクロベンザプリン群で19 (IQR 17-21)

  • オキシコドン/アセトアミノフェン群で20 (IQR 17-22)

これらのスコアは治療の最後に3つのすべてのグループにおいて約半分になった。経過観察時のスコア変化における特定の群間差(厳格な98.3%信頼区間を使用)は:

  • シクロベンザプリン対偽薬で0.3 (98.3% CI −2.6 to 3.2; P=0.77)

  • オキシコドン/アセトアミノフェン対偽薬で1.3(98.3% CI −1.5 to 4.1;P=0.28)

  • オキシコドン/アセトアミノフェン対シクロベンザプリンで0.9(98.3% CI −2.1 to 3.9; P=0.45)

急性下背部痛はいらだたしい状況である、フリードマン博士はインタビューの中で同意している。「一般的に、急性LBPを発症した患者の大多数は1週間後も症状が続くと報告しています。しかし3ヵ月までにはほとんどの人で症状が改善しています」。

この研究は3ヵ月目に不良転帰のリスクの低い慢性LBP、神経根症状、鎮痛剤常用者を除いた患者を対象としたが、20%以上のコホートは救急外来を訪れた3ヵ月後に不良転帰を訴えた、と彼は指摘した。


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