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2012-12-31

ソース(記事原文):メディカル・デイリー

コレステロールを低下させるスタチンはマラリアと戦う一助となるかもしれない

メディカル・デイリー(2012年12月31日)― 新しい研究によると、スタチンはコレステロールを低下させるだけでなく、マラリア感染と戦うこともできる

研究者らは、脳マラリアに感染したマウスにおいて、従来の抗マラリア治療薬に、コレステロール低下薬として広く使われているロバスタチンを追加することで、神経炎症が減少し、脳損傷の予防となることがわかった。

研究はマウスによるものだが、今後の脳マラリアの臨床試験は、蚊が媒介する疾患を治療する方法としてスタチン系薬剤に焦点を当てるべきであることを、今回の新たな発見は示唆していると研究者らは言っている。

スタチン系薬剤は、多様な免疫システムの反応を調節する効果があることが示されている。

上級共著者であるユタ大学医学部の副研究主任(associate chair for research in the Department of Medicine at the University of Utah)ガイ・ジマーマン(Guy Zimmerman)博士と彼のチームは、従来のマラリア治療にスタチン薬のロバスタチンを追加すると、脳マラリアに感染したマウスの認知機能障害を防ぐことがわかった。

彼らはマラリアの薬にロバスタチンを追加すると、実験用マウスの脳内で白血球の蓄積と血管の「漏出」が減少したと説明した。

研究者らは、スタチンはまた、有害な酸素を含有する分子の産生を抑制し、炎症を減少させたことを見出した。

「脳マラリアとその後の認知機能障害を引き起こす分子メカニズムはまだ解明されていない」とジマーマンはステートメントで述べた。「しかし、スタチン治療で有害な血管の炎症と認知機能障害との双方を減少させているという事実は、血管と炎症のトリガーの組み合わせが脳の病理と知的障害につながることを示唆している」

この研究の研究者らはまた、ロバスタチンが細菌性敗血症、つまり脳損傷につながる可能性がある重篤な全身細菌感染を防ぐことがわかった。

「我々の知見が素晴らしいのは、臨床的な意義が、脳マラリアを越え、脳の障害と合併した他の重篤な全身性炎症に及んでいるためだ」とジマーマンは述べている。

「我々は、我々の観察が、重症患者の認知障害を低減するためにスタチンを使用する可能性を支持する、最初の実験的なエビデンスであると考えている」とジマーマンは締めくくった。

本研究はジャーナル「プロス・パソジェンズ(PLOS Pathogens)」で発表されている。


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