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2014-02-11

ソース(記事原文):メドページ・トゥデイ

オキシトシンが更年期の体重増加と骨減少を元に戻す

メドページ・トゥデイ(2014年2月11日) ― アクション・ポイント

オキシトシン投与はマウスにおいて、卵巣摘出によって誘発される骨減少症、および骨髄脂肪蓄積を正常化する。

この海綿骨パラメータに対する効果は、RANKL / OPG軸を経由した骨芽細胞と破骨細胞とのクロストークの回復を介して仲介された。

オキシトシンの連日投与も、閉経期のマウスにおいて体重増加および腹腔内脂肪蓄積を正常化する。

研究者らは、オキシトシンの連日投与が、閉経期のマウスモデルにおいて、骨減少症と内臓脂肪増大とを逆転させたと報告した。

フランスのニースにあるインスティテュート・オブ・バイオロジー・ヴァルローズ(Institute of Biology Valrose)のエズ‐ズビール・アムリ(Ez-Zoubir Amri)博士と同僚らによると、卵巣を削除され(OVX)、8週間にわたってオキシトン治療を毎日(0.1 mg/kgまたは1mg/kg)投与されたマウスは、偽手術を受け対照薬を連日注射されたマウスと比較し、体重が有意に減少した。

研究者らは、治療開始前の8週間でOVXマウスの破骨細胞と骨芽細胞の数は劇的に減少したが、オキシトシン治療は「部分的に破骨細胞の数を回復し、骨芽細胞の数を完全に正常化した」と、エンドクリノロジー(Endocrinology)誌電子版で書いた。

さらに研究者らは、これらのOVXマウスにおけるオキシトシン治療は「破骨細胞マーカーの発現の部分的回復および骨芽細胞マーカーの発現の完全な回復を誘発した」と言った。

研究者らは、対照薬を投与された偽手術マウスと比較して、治療したOVXマウスの呼吸交換比率は有意に低く、「より高い脂質酸化率を優先する燃料利用の変化が起こったことを示している」と述べた。

マウスの腹腹腔内脂肪および皮下脂肪の組織学的分析は、オキシトシン治療が既にある脂肪細胞の大きさを抑制するのではなく、新たな脂肪細胞の形成を防止することで脂肪量の減少につながったことを示唆した、と研究者らは述べた。

オキシトシン治療は偽手術マウスの体重に影響を与えず、また、オキシトシンで治療した偽手術マウスの骨芽細胞や破骨細胞の数に有意な効果はなかった。

これらのマウスは手術の8週間後に、オキシトシンまたは対照薬のいずれかの連日投与を開始した。すでに骨減少症と腹腔内脂肪量の増加とを発症した段階であった。マウスはオキシトシンまたは対照薬のいずれかを8週間投与された。

試験のもう1つの群では、研究者らが手術の2週間後にOVXマウスまたは偽手術マウスにオキシトシン治療を開始した。「この治療は、潜在的な治癒的治療をもたらした」と著者らは書いている。

この群では、OVXマウスは、最初の4週間は1mg/kgのオキシトシン、次の4週間は対照薬で連日治療するか、8週間、週に2回オキシトシンを投与された。

研究者によると、オキシトシンによる治療を4週間受けたマウスはオキシトシンを中止した後、すぐに体重が増加した。週2回の治療は「弱いが有意ではない脂肪組織量の減少を可能にした」と研究者らは述べた。

骨および骨梁体積の分析で、週2回オキシトシンを投与されたOVXマウスは偽手術マウスのレベルまで「回復」し、4週間のみオキシトシン治療を受けたOVXマウスはそうならなかったことが示唆された。

同じ研究者らによる以前の研究では、OVXマウスおよびラットの血漿オキシトシン濃度は対照群と比較して低く、骨粗しょう症を発症した閉経後の女性のオキシトシン血中レベルは、発症しなかった女性と比較して「有意に」低かったことが示された。

「我々の以前のデータは、性腺機能低下によって誘発される骨量の減少と体脂肪量の増加は双方とも血中オキシトン濃度が低いことと関連し、従ってオキシトシン濃度を回復すると骨減少症および脂肪量の増加を逆転できることを示唆した」と、研究者らは書いている。

体重増加、肥満、骨粗鬆症のリスクは閉経とともに増大する。体重増加は内臓脂肪の形であることが多く、数ある疾患のうち、特に心臓血管疾患および癌のリスクの増加に関連付けられている。

過去の研究は肥満が骨粗鬆症に対する予防効果があることを示唆したものの、「骨と体脂肪量との間に負の相関があり、これは肥満が骨粗しょう症のリスクを示すことを示唆しているというのが現在の通説である」と研究者らは記している。

現在、閉経後の白人女性の40%が骨粗しょう症に罹っており、平均余命が上昇するとともに今後その数は増大することが予想されている、と研究者らは述べた。

これまで腹腔内脂肪量と骨吸収を調節すると証明された他の唯一の治療法はエストロゲン療法であるが、 「エストロゲンは脂肪のない器官に対し副作用があるので、このホルモンを治療に用いる可能性が妨げられている」と研究者らは書いた。

「我々のデータはオキシトシンの投与が予防的治療として期待でき、骨粗しょう症と脂肪量の増加の両方を元に戻す手助けとなる可能性があることを明らかに示している」と著者らは書いた。

この試験のスポンサーは、フランス国立科学研究センター(Centre national de la recherche scientifique 、略してCNRS)、医学研究財団(Fondation pour la Recherche M?dicale)、アルプ・マリチム県議会(Conseil General des Alpes-Maritimes)であった。

アムリは関連した金銭的利害関係はないと報告した。

共著者らは「CNRS service Partenariat et Valorisation」、「フランス国立研究機構(Agence Nationale de la Recherch)」、CNRSからのATIP助成金、イル=ド=フランス地域圏(Region Ile-de-France)からの機器提供、パリ第七大学(University Paris Diderot-Paris 7)からの機器提供、およびリリー・フランス語圏糖尿病学会(Societe Francophone du Diabete-Lilly)からの研究フェローシップを報告した。


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