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2013-04-10

ソース(記事原文):AAPグランドラウンズ

熱傷小児患者における長期プロプラノロールの有用性

AAPグランドラウンズ ― ハーンドンDN(Herndon DN)、ノエA(Noe A)、ロドリゲスNA(Rodriguez NA)ら

重症熱傷小児患者における長期プロプラノロール使用:無作為化比較試験

Ann Surg.

2012;256(3):402-411;doi:10.1097/SLA.0b013e318265427eCrossRefMedline

ガルベストン(テキサス州)とトロント(カナダ)の研究者らは、重症熱傷を負った小児を対象にプロプラノロールを1年間使用した効果について評価した。被験者は19歳未満で、全体表面積(BSA)の30%以上の熱傷により入院し、1回以上の外科的処置が必要な小児とした。2002年から2011年の間に、彼らを、標準的な熱傷治療を受ける群と、標準治療にプロプラノロール4 mg/kg/日を加えた群のいずれかに無作為に割り付けた。プロプラノロールは入院から数日以内に使用を開始し、心拍数が15%低下するまで漸増した。

主要評価項目は予測心拍数の割合であった。これは被験者の心拍数を、同年齢の健康な小児のものとして受け入れられているノモグラム(計算図表)と比較して決定した。心拍数の評価は、入院時、入院中、および熱傷後3、6、9、12カ月時点で行った。副次評価項目は、安静時エネルギー消費量と、体幹の脂肪や骨塩量などの体組成の変化であった。患者の人口統計学的データ、受傷特徴、合併症のほか、プロプラノロールによる二次的な有害事象も記録した。

試験には小児179例を登録し、89例を対照群、90例をプロプラノロール投与群とした。患者の平均年齢は7歳、平均熱傷範囲はBSA 55%であった。患者の人口統計学的データと受傷特徴のどちらも、両群間で有意差はなかった。受傷後1~3カ月の間、両群の患者の心拍数は正常な予測心拍数の120%~140%であった。ただしプロプラノロール群では対照群と比べて、熱傷後1週間の時点から予測心拍数の割合が有意に低下し始め、この所見は1年間の追跡調査を通じて持続した。安静時エネルギー消費量と体幹の脂肪沈着は、すべてプロプラノロール群で有意に減少した。熱傷後6カ月時点での総骨塩量損失の起こりやすさは、プロプラノロール群のほうが対照群より50%低かった。対照群では5件、プロプラノロール群では4件の死亡があったが、すべて敗血症によるものであった。プロプラノロール群の2例が徐拍を発現し、1例が不整脈を発現したものの、すべての症例がプロプラノロールの中断後に回復したため、ゆっくりと使用を再開した。

論文著者らは、重症熱傷の小児における長期プロプラノロール使用は安全で、心拍数および心仕事量を著しく減らし、安静時エネルギー消費量を減らし、骨塩量を改善すると結論付けている。


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