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2013-06-14

ソース(記事原文):レッド・オービット

男性型脱毛症に対する治療薬フィナステリドが飲酒量を減少させる可能性

レッド・オービット(2013年6月14日)―

-フィナステリドとは男性型脱毛症および前立腺肥大を治療するのに用いられる合成薬のこと
- げっ歯類における研究で、フィナステリドがアルコール摂取量の減少をもたらすことが判明
- フィナステリド関連の性的(性機能)副作用を生じた男性を対象とした予備試験の結果、フィナステリドで飲酒量が減少する可能性あり

フィナステリドとは男性型脱毛症および前立腺肥大の治療に用いられる合成薬のことである。この2つの疾患に対するフィナステリドの副作用は、性欲低下や勃起不全などの性機能障害の発症率が増加することなどからなり、服用中止した男性の中には持続性の性的副作用を経験し続ける人も実際にいる。フィナステリドによるアルコール摂取量の減少と、アルコール嗜好性の抑制がマウスで示されており、この発見に基づき、新たな研究でフィナステリド関連の性的副作用を有する男性の過半数が自分の飲酒量減少に気づいたことが明らかにされた。

この結果は、医学誌「アルコール中毒症:臨床&実験研究(Alcoholism: Clinical & Experimental Research)」2013年11月号に掲載される予定であり、現在オンライン版で先行公開されている。

本研究における唯一の著者でジョージ・ワシントン大学(George Washington University)医学部助教のマイケル・イルウィグ(Michael S.Irwig)博士は「フィナステリドは高齢男性の前立腺肥大を治療するのに用いられる合成薬である」と説明している。「また、若年男性により男性型脱毛症の治療に使用されることもある。男性型脱毛症の若年男性のうち性的副作用が認められるのは5%[未満]である。これまでフィナステリドが人間のアルコール量を減らす目的で使用されたことはなく、今回の研究は人間の飲酒に及ぼす影響を検討する最初の試験の1つである」

ワシントン大学医学部(Washington University School of Medicine)精神医学部長で教授(Samuel B.Guze Professor)のチャック・ゾルムスキ(Chuck Zorumski)博士は「フィナステリドとは、様々なコレステロール由来ホルモン・調節因子の産生を遮断する5α-還元酵素阻害剤のことであり、具体的に言うと体内・脳内で活動する特定のアンドロゲンやその他のステロイドがある」と説明している。「情動・動機付け・認知に関わる脳内ネットワークを制御するのにはアロプレグナノロンなどの神経ステロイドが助けとなっている。これらの神経ステロイドが精神病の原因となっているのかどうかに、かなりの関心が集まっている。動物においてアロプレグナノロンなどの神経ステロイドの産生がアルコールによって増加することが分かっており、アルコールによる鎮静や中毒のほか、急性記憶障害などのアルコール有害作用がステロイドに起因すると考えられている。本研究は、フィナステリド臨床使用と飲酒量の変化とを関連付けるため、人間を対象に実施された最初のヒト試験であるという点で重要と言える」

今回の被験者は、フィナステリドの服用を3ヵ月間以上中止しているのに本剤の使用に関連する持続性の性的副作用がみられる一方、それ以外は健康上に問題のない男性83人であった。イルウィグ氏は、被験者のフィナステリド使用前後における病歴・性機能・アルコール摂取の習慣に関する情報を収集するため、標準的な問診を行った。

同氏は「フィナステリドに関連する持続性の性的副作用を検討するうちに、男性の大多数で飲酒量の減少が観察された」と述べた。「飲酒から受ける影響がフィナステリド服用前とは異なるため、これらの男性の多くが飲酒を完全に止めた」という。具体的には、ある63歳の男性の場合、フィナステリド使用前は1週間に1杯以上であった飲酒量が41%~65%減っていることに気づいた。

ゾルムスキ氏は「本論文は重要な臨床研究分野を切り開く可能性を有する興味深い結果である」と語った。「イルウィグ氏が数年間にわたる追跡調査の対象とした集団は、男性型脱毛症に対するフィナステリド治療後に、持続性の性的副作用を発現し、それ以外の全身健康状態は良好であった若年成人男性である。既報の通り、かなりの数の男性がうつ病や自殺念慮などの精神症状を発症した。重要なのは、精神症状が厳選集団に対するフィナステリド治療後に起き、フィナステリド中止後も長期にわたり継続したとみられる点である。本研究ではフィナステリド服用後に飲酒量が有意に減少したことが報告されており、63人中18人が断酒した。これらの男性の報告によれば、フィナステリド治療後、アルコールを受け入れがたくなる諸問題が生じ、具体的には不安増加、疲労、眩暈、少量による中毒、多幸感の薄れなどであった」

予備試験という性質上、飲酒量の減少を目的としたフィナステリドの処方は時期尚早である、とイルウィグ氏は注意を促した。同氏は「飲酒する以外は健常である男性において、フィナステリドが飲酒を抑制しうるのかどうかは明らかでない」としている。「本研究をきっかけに、フィナステリドによる人間へのアルコール関連の影響を検討する更なる研究が生み出されることを願っている」

ゾルムスキ氏も同様に「本試験の対象男性は、フィナステリド治療後に持続性副作用とみられるものを発症した集団で、慎重に選ばれている」としている。「このことから、フィナステリド治療を受けた広範な一般住民を代表する集団ではないと考えられる。フィナステリド治療を受けた広範な一般住民において、どのぐらいの頻度で持続性の副作用が起こるのかは明らかでないが、将来的に前向き試験で検討する価値はある。イルウィグ氏の予備試験は、 追加的研究を要する重要分野に大きな関心を集めるにちがいないという点で重視される」

イルウィグ氏は「脳内ホルモンの一種である神経ステロイドの重要性として、人間の飲酒パターンとの関連性が挙げられることが、本研究で明らかにされている」と語った。

同氏は「さらなる系統的研究が実施されるまで、臨床医はフィナステリド治療を受けた患者におけるアルコール使用関連の諸問題・副作用を見落とさないようにする必要がある」と補足した。「今回の結果は、アルコール依存、うつ病、および不安をはじめとする様々な神経精神疾患に対する神経ステロイドの役割を特定するために、さらなる試験を人間と動物の両方で実施するよう後押しするものである。例えば、フィナステリドによりエタノール毒性が増強されるのかどうかを検討するのは大切なことである。一方、今回の被験者集団から得られた結果と、過去の動物試験から得られた結果を加味すると、アルコール乱用の治療薬として、フィナステリドのようなタイプの薬剤を開発できるのではないかという興味深い可能性が提起される」


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