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2014-02-24

ソース(記事原文):ニュース・メディカル

老年期のうつ病・認知症の発症をオメガ3脂肪酸サプリメントやセルトラリンが防ぐ可能性

ニュース・メディカル(2014年2月24日) ― 老年期のうつ病・認知症の発症を防ぐために、オメガ3脂肪酸サプリメントと抗うつ薬セルトラリンは高齢者の抑うつ症状や認知機能低下を軽減できるかどうか、シドニー大学(University of Sydney)で研究が行われている。

脳血管の変化や酸化ストレスのほか、脳の保護で知られる因子とうつ病を関連付けている文献が多数存在するため、シドニー大学脳・精神研究所(Brain and Mind Research Institute : BMRI)主導の研究はそれら文献を基にして、オメガ3脂肪酸とセルトラリンが脳実質の変性変化を防ぐことができるか調べている。

オーストラリアでは毎年3百万人がうつ病や不安症になり、高齢者においては10~15%にうつ病、約10%に不安症を認める。高齢者向け介護施設の入居者の場合、うつ病有病率ははるかに高く、約35%と考えられている。

心配なことに、オーストラリアは2011年に65歳以上の10人中1人が認知症であり、85歳以上なら10人中3人という数だった。2013年は推定で32万2千人が認知症とされている。高齢化が進んで人口も増えると予想されるため、2020年までには約40万人、2050年までには約90万人が認知症になるだろう。

研究リーダーのシャロン・ネイスミス准教授(Associate Professor Sharon Naismith)によると、高齢者集団におけるうつ病や認知症の発症を防ぐ方法を調べているプロジェクトは世界的に見ても非常に少なく、今回の研究はその中の1つだという。

「私たちBMRIチームはこの10年間、老年期うつ病の認知的特徴、脳検査(MRI)上の特徴、臨床的特徴が、脳疾患や認知機能低下と結び付いていることを証明してきました」とネイスミス准教授。

「こうした脳変化は回りまわって、障害や機能低下、認知症への進行に結び付きます」。

「現在は抑うつ症状の経過を追うことで高齢者の大うつ病を早期に見つけられることや、予防についての試験が早急に求められているという国際的な認識があることは重要です」。

この研究では、抑うつ症状があり定期的にMRI検査を受けている高齢者の集団『ビヨンド・エイジング・コホート(Beyond Ageing cohort)』を利用している。うつ病の「リスクがある」60歳以上の成人のグループを作り、彼らを、オメガ3脂肪酸を12週間補充する群かプラセボ群のいずれかに無作為に割り付けた。被験者は試験の開始時と終了後に、頭部MRIと、医学的・神経心理学的評価を受けた。その結果、12週にわたる介入後の脳実質の変化(特に視床のグルタチオン・クレアチン比)はプラセボ群のほうが大きく、抑うつ症状の重症度の高まりと相関していた。

「今回の知見は、高齢者のうつ病の予防だけでなく、うつ病・認知機能低下・認知症につながる脳変化を防ぐのに有望です」とネイスミス准教授は話す。

「脳の白質変化の原因について確信があるとは言い切れませんが、可能性としては(高血圧、高コレステロール、心疾患による)血管障害や、そうでなければ炎症が考えられます。MRI検査で見られるそうした変化は、老年期うつ病の人では一般的です」。

「魚油の使用がこの炎症を抑え、脳の血管系をサポートし、その結果うつ病や認知機能低下も防いでくれればと思っています」。

(セルトラリンの結果がまだ出ていないため)試験の結論は2016年になる予定だ。


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