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2013-02-21

ソース(記事原文):ヘアリオ

好酸球性食道炎に対するエソメプラゾールの臨床効果はフルチカゾンよりも良好

ヘアリオ(2013年2月21日)― ムアワド(Moawad FJ.Am)著、消化器系医学誌「J Gastroenterol」 2013;doi:10.1038/ajg.2012.443.

好酸球性食道炎患者がエソメプラゾール治療を受けた場合、フルチカゾン治療と比較して、組織学的効果は同程度であるものの、より大きな臨床効果を得られることが、最近の研究で示された。

前向き単盲検対照試験において、好酸球性食道炎が疑われる患者42人を、1日2回の噴霧用フルチカゾン440mcg(21人)群または1日1回のエソメプラゾール40mg(21人)群に無作為に割り付け、8週間投与した。各群とも4人が胃食道逆流症を併発していた。

試験開始前に人口統計学的データを収集し、内視鏡検査を行ったほか、24時間pH・インピーダンスモニタリングも施行した。治療の前後において100点からなるMayo嚥下障害質問票(MDQ)に回答してもらい、治療完遂時には内視鏡検査と食道生検を行った。

平均好酸球数は治療後わずかだが減少した(フルチカゾン群55.9±25対39.2±29.4、P=0.102、エソメプラゾール群42.9±18.9対30.5±33.7、P=0.174)。好酸球性食道炎が消失(7個/高倍率視野[HPF]未満)したのは、フルチカゾン群で19%、エソメプラゾール群で33%であった(差についてP=0.484)。フルチカゾン群の胃食道逆流症患者では一人も消失が認められなかったのに対し、エソメプラゾール群の胃食道逆流症患者では全員に消失が認められた(P=0.029)。胃食道逆流症を併発していない患者における消失率には群間差がなかった(フルチカゾン群24%対エソメプラゾール群18%、P=1)。

細胞間の浮腫、好酸球脱顆粒、分布、微小膿瘍などの組織学的マーカーのほか、内視鏡所見においても、2群間で同程度の改善が認められた、と研究者らは指摘している。MDQ(Mayo嚥下障害質問票)スコアは治療後にエソメプラゾール群で低下したが(19±21対1.4±4.5、P=0.001)、フルチカゾン群では低下しなかった(17±18対12±16、P=0.162)。

「好酸球性食道炎の治療において、組織学的効果はエソメプラゾールとフルチカゾンとの間で同程度であり、いずれの薬剤でも治療の大成功は得られなかった」と本研究者らは結論づけた。「一方、エソメプラゾール(プロトンポンプ阻害薬)の治療において、臨床症状の有意な改善が示された。好酸球性食道炎患者に対する最適な治療を明確に定義し、プロトンポンプ阻害薬の治療に効果を示す部分集団やそうした患者の自然経過を明確に説明するために、さらなる大規模試験が必要とされる」


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