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2011-05-03

ソース(記事原文):サイエンスデイリー

がん予防のガイドラインに従うことで、がん、心疾患、全死因による死亡リスクが低下する

サイエンスデイリー(2011年5月3日)―14年間にわたって100,000人以上の男女を対象に実施された試験から、がん予防のガイドラインに従った非喫煙者は、がん、心疾患、全死因による死亡リスクが低いことが明らかにされた。この試験は、キャンサー・バイオマーカー・エピデミオロジー・プレベンション(直訳:癌のバイオマーカー、疫学、予防)の早期オンライン版に掲載されており、米国がん協会(American Cancer Society。略称:ACS)の疫学者らが主導したものである。

がん、心疾患、全死因による死亡率に対し、ライフスタイルに関するガイドラインの順守が及ぼす複合的影響について少数の試験で評価が行われた。ほとんどのガイドラインは、推奨事項の1つにたばこを吸わないことを挙げていた。米国の10人中8人は一度も喫煙経験がないか、または以前吸っていたが現在は止めていることから、煙草を吸わない事以外に推奨されるライフスタイルの影響についてより明確に把握することを研究者らは欲した。

この研究の為に、米国がん協会のマージ・マックロー氏率いる研究チームは、1992年及び1993年に行われた癌予防研究(CPS)-IIの栄養に関するコホート研究(Cancer Prevention Study (CPS)-II Nutrition Cohort)の被験者が記入した食事とライフスタイルに関するアンケートを使用した。このコホート研究には非喫煙男女111,966人が参加した。これらの参加者は、BMI、運動、食事、アルコール摂取に関する米国がん協会のがん予防ガイドラインの順守の程度に応じて、0から8ポイントのスコアで評価された。8ポイントは、すべての推奨事項を同時に順守しているとことを意味する。

14年後、順守スコアが7または8と高い男女は、スコアが0から2の低い男女と比較して死亡リスクが42%低かった。心血管疾患による死亡リスクは男性では48%、女性では58%低く、がんによる死亡リスクは男性で30%、女性で24%低かった。喫煙未経験者と以前の喫煙者に関しては、すべて統計的に有意ではなかったものの、同様の関連性が認められた。

研究者らは、肥満、食事、運動、アルコール摂取に関するがん予防ガイドラインに従うことで、非喫煙者のがん、心血管疾患、全死因による死亡リスクが低下すると結論付けている。また比較的年齢の高い妊婦の場合、たばこを吸わないだけでなくそれ以外のがん予防ガイドラインに従うことによって、65歳から75歳の間の死亡率が大幅に低下するかもしれないと述べている。