がん治療 - このカテゴリーに関連するニュース・情報

下記の内容は、当サイトがWeb上の英語で書かれたニュースや記事を独自に訳したものであり、当サイトはその内容、翻訳の正確性に関して一切免責とさせて頂きます。この点をご理解の上、参考になさってください。また、この翻訳文の無断利用はお控え下さい。

2013-01-03

ソース(記事原文):OncLive.com

ソラフェニブは甲状腺癌の無増悪生存期間を改善

OncLive.com(2013年1月3日)― ベン・リーチ(Ben Leach)著、オンライン版

放射性ヨウ素(RAI)治療抵抗性の局所進行・転移性分化型甲状腺癌患者を対象としたソラフェニブ(ネクサバール)の第3相試験では、主要評価項目としての無増悪生存期間(腫瘍悪化までの時間)に統計学的有意な改善(プラセボとの比較)が得られた。

データはまだ提示されていないが、バイエル社(Bayer HealthCare Pharmaceuticals)とオニキス社(Onyx Pharmaceuticals)の共同声明では、今回の結果が肯定的なものであり、本試験の有効性と安全性の詳細な解析は、今後の医学学会で発表する予定であると報告している。

第3相DECISION試験は、国際的な多施設共同無作為化プラセボ対照試験で417人の患者を登録したものである。本試験の対象患者は、局所進行または転移性の甲状腺癌を有しており、甲状腺癌に対する化学療法や、チロシンキナーゼ阻害薬、VEGFまたはVEGF(血管内皮増殖因子)レセプターを標的としたモノクローナル抗体、およびその他の標的治療の施行歴がなかった。

本試験は一連の第2相試験の肯定的結果に基づいて着手された。具体的には、2011年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会で発表された単群試験の結果では、進行性ヨウ素治療抵抗性甲状腺分化癌または低分化癌、甲状腺髄様癌、および未分化甲状腺癌を有する患者において、ソラフェニブ400mgを1日2回投与したところ、無増悪生存期間の中央値は93.6週で、全生存期間(OS)中央値は140.6週となった。

バイエル社のグローバル臨床開発腫瘍内科学(Global Clinical Development Oncology)副代表ディミトリス・ボリオティス(Dimitris Voliotis)博士は「放射性ヨウ素治療抵抗性甲状腺分化癌患者に対する有効な治療選択肢が一刻も早く必要とされる」と声明の中で述べた。「本研究の結果からネクサバールが同患者の治療選択肢となりうることが示され、嬉しく思う」と続けた。

甲状腺癌の治療薬として承認されている薬剤はわずかしかない。ごく最近では、カボザンチニブ(cabozantinib[Cometriq])が甲状腺髄様癌患者の治療薬として承認されているほか、2011年にバンデタニブ(Caprelsa)が同じ適応で承認されている。バイエル社は声明の中で、本試験結果は放射性ヨウ素治療抵抗性の甲状腺分化癌患者の治療におけるソラフェニブの販売承認申請の基盤となるものと考えられるとしている。


この記事に関連するくすり屋さん取扱商品

- ソラニブ(ソラフェニブ)200mg  (30錠) 28900 円

- ソラフェナット(ソラフェニブ)200mg  (120錠) 52000 円