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2013-06-19

ソース(記事原文):メドページ・トゥデイ

テストステロンがインスリン感受性を惹起

メドページ・トゥデイ(2013年6月19日)― クリスティーナ・フィオレ(Kristina Fiore)著 (メドページ・トゥデイ誌の常勤ライター)

サンフランシスコ -- ホルモン不足の2型糖尿病男性患者にテストステロンを投与すると、インスリン感受性を改善させられることが、研究者らによって報告された。

無作為化対照試験において、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症を伴う2型糖尿病男性患者がテストステロン注射を6ヵ月間投与された後、インスリン感受性が25%有意に増加したが、プラセボ群では有意な変化はみられなかった(P=0.01)。この結果は内分泌学会の総会でバッファロー大学(University of Buffalo)パレシュ・ダンドナ(Paresh Dandona)博士によって報告された。

ダンドナ氏は「これら全てから導き出される結論は、2型糖尿病の性腺機能低下症は、インスリン抵抗性状態や炎症前駆状態につながり、炎症前駆状態はインスリンシグナル伝達を妨害してインスリン抵抗性の原因となる可能性があるということである」と報道会見で述べた。

一方、テストステロンの6ヵ月間投与は「インスリン抵抗性状態をほぼ全て克服し、抗炎症作用が発揮され、インスリン抵抗性につながるメカニズムを逆転することに合致している」と同氏は補足した。

複数の研究で2型糖尿病男性患者の全体の約3分の1は低ゴナドトロピン性性腺機能低下症であることが明らかにされているが、これらの患者ではインスリン抵抗性が一層高いのかどうかという点に研究者らは疑問を呈している。

この集団におけるインスリン抵抗性やテストステロン注射液の治療効果について評価するため、ダンドナ氏らは2型糖尿病男性患者81人を対象に無作為化比較試験を実施した。

試験開始前、性腺機能低下症を有する患者は、テストステロン値が低くない患者よりも、肥満度指数(BMI)と体脂肪量が高かった。

ダンドナ氏らは、性機能低下のある2型糖尿病男性は、性腺機能低下のない男性よりも、インスリン感受性が有意に低いことを明らかにし(P=0.001)、この関連性は体重と年齢で補正しても変わらなかった(P=0.017)と報告した。

6ヵ月間にわたりテストステロンを投与する群とプラセボを投与する群のいずれかに患者を無作為に割り付けた。その結果、テストステロン値はテストステロン群において有意に上昇した(256ng/dL~562ng/dL、P=0.001)が、プラセボ群では有意な変化は認められなかったことが示された。

また、遊離テストステロン値が劇的に上昇した(4.1nmol/L~12.4nmol/L、P<0.001)のに対し、プラセボ群ではこのパラメータが有意に変化しなかったことも明らかにされた。

ダンドナ氏によれば、6ヵ月間のテストステロン投与後に正常血糖クランプ法を用いて測定すると、インスリン感受性における25%の「劇的な」増加がみられた(P=0.01)一方、プラセボ群ではインスリン感受性に有意な変化はみられなかった。

いずれの群でも重量またはウエスト・ヒップ比に変化はなかったが、全体の除脂肪体重はテストステロン群で有意に増加した(P=0.004)。それと同時に、体脂肪量もテストステロン群で有意に減少した(P=0.02)。

ダンドナ氏は「要約すると、2 kg(4.5ポンド)の脂肪が2kg(4.5ポンド)の除脂肪体重に取って代わったということになる」としている。

本研究者らが予想した通り、テストステロン群における平均インスリン濃度はインスリンに対する感作と共に低下し(11.6~7.1、P<0.05)、インスリン抵抗性(HOMA-IR)も同群で有意に低下した(3.5~2.8、P<0.05)。

脂質濃度はいずれの群でも変わらなかったが、テストステロン群で性的欲求に有意な改善がみられた(P=0.05)、とダンドナ氏は述べている。

同氏によると、遊離脂肪酸濃度もまたテストステロン群で劇的に低下しているという。

「遊離脂肪酸は、酸化ストレスや炎症と異常な血管反応性に関連することを理解しておくことが重要である」と同氏はメッドペイジ・トゥデイ誌に語った。「インスリン抵抗性の患者がそうであるように、遊離脂肪酸濃度が高いとき、それ自体が自然に低下することに極めて価値がある」

ダンドナ氏によれば、同氏らのグループによる研究は現在進行中であり、今後はテストステロンのさらなる代謝的効果を確かめるため、脂肪・筋生検を評価する予定である。

本研究は米国国立衛生研究所(NIH)から研究助成を受けた。


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