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2012-02-10

ソース(記事原文):エグザミナー

ベキサロテンがアルツハイマー病を治癒する?

エグザミナー(2012年2月10日)― バーミンガム・サイエンス・ニュース審査員 ポール・ハマカー(Paul Hamaker)著

アルツハイマー病協会(Alzheimer's Association)による2011年の報告書「アルツハイマー病の正確な情報(Alzheimer's Disease Facts and Figures)」 によると、アラバマ州におけるアルツハイマー病患者が11万人になると予想されている。これは2012年のアラバマ州の人口の約2%にあたる。

同報告書によれば、アラバマ州では2009年に1,517人がアルツハイマー病で死亡しているほか、アラバマ州の51,482人が認知機能障害の一種により介護施設に入居している。家族による未払いのアルツハイマー病治療費は約4億ドルに上る。

ベキサロテンは、マウス(またはヒト)モデルにおいて、アルツハイマー病の既知の症状と、その物理的発生部位を最も実質的に取り除くことを示した抗がん剤であり、今までの試験薬または治療法よりも、認知機能に大きな回復をもたらした。

ケースウェスタンリザーブ大学医学部(Case Western Reserve University School of Medicine)の神経科学者らが、サイエンス(科学誌)2012年2月9日号に今回の結果を報告した。

アミロイドβタンパク質は、脳内に自然発生するものである。最も広く認められているアルツハイマー病の原因とは、脳内のアミロイドβタンパク質ならびにその蓄積したものを自ずと除去する身体能力の無いことである。脳内の主なコレステロール輸送体アポリポタンパク質E(アポリポタンパク質E)によってアミロイドβタンパク質は脳から除去される。

ベキサロテンは、脳に到達するアポリポタンパク質Eを増量させることで、アミロイドβタンパク質の細胞および形成物を除去する。

同研究者らは、ベキサロテンの初回投与から72時間以内に、かなりの記憶が回復したことを明らかにした。アミロイド斑は、72時間以内に平均75%まで減少した。この効果は、1回分のベキサロテンで3日間も継続した。

また、同研究者らはアポリポタンパク質Eの遺伝的変異が、アルツハイマー病の原因であると考えられることも明らかにした。アポリポタンパク質E4と呼ばれるアポリポタンパク質Eの部分集合は、アルツハイマー病の発症と高い相関がある。遺伝子の構造上の小さな違いでさえも、機能においては極めて重要となる。

同じ基準を用いたヒトでの試験が計画されている。

本研究を主導したのは、ケースウェスタン大学神経科学教授ゲアリー・ランドレス(Gary Landreth)博士である。本研究の第一著者は、ケースウェスタンリザーブ大学医学部医学博士候補ペイジ・クレーマー(Paige Cramer)である。共著者は以下の通りである。ワシントン大学医学部ジョン(John R. Cirrito)、ジェシカ(Jessica L. Restivo)、ホィットニー(Whitney D. Goebel)、ケースウェスタンリザーブ大学医学部ダニエル(C.Y. Daniel Lee)、コリーン(Colleen Karlo)、アドリアナ(Adriana E. Zinn)、ブラッド(Brad T. Casali)、ニューヨーク大学医学部ドナルド(Donald A. Wilson)、ペンシルベニア大学ペレリマン医学部マイケル(Michael J. James)、カート(Kurt R. Brunden)。本研究はホームページEureka Alert(ユリーカ・アラート)2012年2月9日号で論評された。


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