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2011-09-05

ソース(記事原文):インターナショナルビジネスタイムズ

ヨーロッパ人の約40%が精神疾患に苦しむ

インターナショナルビジネスタイムズ(2011年9月5日)―ビットリオ・エルナンデス(Vittorio Hernandez)著

ドイツのドレスデン大学(Dresden University)により発表された新たな研究によれば、約1億6,500万人のヨーロッパ人(欧州人口の38%)が精神疾患を患っている。

この脳障害には、抑うつ状態、不安、不眠、認知症が含まれる。

必要な治療または投薬を受けているのは、精神疾患患者の約3分の1にすぎず、精神疾患に苦しむ人は職に就けず、人間関係も破綻しているため、ヨーロッパでは精神疾患が主たる経済的・社会的問題になっている。

研究の主著者ハンス・ウーリッヒ(Hans Ulrich Wittchen)氏は「ヨーロッパでは精神疾患が健康にかかわる21世紀の最大の課題となっている」とロイターに語った。

一部の大手製薬会社は、精神疾患に関する研究に投資しなくなってきており、その代わり予算不足の政府や健康慈善団体に研究資金の負担がかかることで、状況は一層悪くなっている。

欧州神経精神薬理学会(European College of Neuropsychopharmacology)によって6月発表された報告では、精神的健康の研究ための資金が不十分なため、新規治療法が先延ばしになされ、新たな神経科学の研究者らの育成も不十分になると警告した。

ヨーロッパにおける脳研究への研究助成の最大80%が、民間企業から資金提供されていたが、新薬を市場へ出すのが困難であることから出資の確約は打ち切られた。

精神疾患に対する新薬を開発するには平均13年もかかり失敗率も高い、と製薬会社は訴えている。結果として、ここ10年間でヨーロッパでは、規制当局の認可を得たのがアゴメラチンという新たな抗うつ薬1つのみである。

今回の報告書は、製薬会社が研究に使用しなくなった薬を各社から寄付してもらい1つの医薬品棚を設立することで、他の機関がそれを使える可能性のあることを示唆した。

インペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)のデイビッド・ナット(David Nutt)教授がBBCに語ったところによれば、「神経科学の技術革新において民間企業の出資にひどく頼りすぎるという欧州の異例な習慣により、この領域の研究を重視した公衆衛生の課題の成り行きが、重要な懸念事項となっている」という。


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