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2013-12-09

ソース(記事原文):OncLive.com

新たに診断された多発性骨髄腫の標準治療候補としてのレナリドマイド持続投与

OncLive.com(2013年12月9日) ― ウェイン・クスナー(Wayne Kuznar)著

移植術非適応の新たに診断された多発性骨髄腫患者において、持続的Rd(持続的レナリドマイドと低用量デキサメタゾン)の併用は、MPT(メルファラン、プレドニゾン、サリドマイド)による標準的併用と比較して、無増悪生存期間(PFS)を延ばし、全生存率(OS)を改善させる傾向がある。FIRST(レナリドマイドおよびデキサメタゾンの併用を標準的サリドマイドと比較する最先端研究)として知られる2つの治療法を比較する国際的第3相試験の結果が、ティエリ・ファコン(Thierry Facon)博士によって、第55回米国血液学会(American Society of Hematology)年次総会で発表された。

フランスのリールにあるCHRU病院(Hopital Claude Huriez - CHRU)血液疾患サービス(Service des Maladies du Sang)血液学部門のファコン教授によれば、持続的Rd(持続的レナリドマイドと低用量デキサメタゾン)が臨床成績に及ぼす効果は「新しい標準治療」に結び付く。持続治療は、長期治療に関連する毒性を有するため、72週間の導入療法後に再発がみられる患者のための治療手段として残しておくのが一般的であった。

全米総合がんセンターネットワーク(NCCN:National Comprehensive Cancer Network)が推奨するように、MPTならびにボルテゾミブ-メルファラン-プレドニゾンの3剤による固定期間投与は、幹細胞移植の適応とならない多発性骨髄腫患者への治療法として望ましい、と同氏は指摘した。

FIRST試験では、65歳以上もしくは自家末梢血幹細胞移植非適応の患者1,623人を、以下の3つの治療群のいずれか1つに無作為に割り付けた。1)持続的Rd(持続的レナリドマイドと低用量デキサメタゾン)を疾患進行時まで投与する群(持続的Rd群)、2)同じ持続的Rdを1サイクル28日として18サイクル72週間投与する群(Rd18群)、3)MPT(メルファラン、プレドニゾン、サリドマイド)を1サイクル42日として最高12サイクル72週間投与する群(MPT群)。

試験登録患者の年齢中央値は73歳で、患者の35%は75歳以上であり、41%は国際病期分類システムでステージ3であった。

持続的Rd群に登録された535人のうち121人(23%)は追跡調査中央値37ヵ月間後も、割付けられた試験治療を受け続けた。ファコン氏は「レナリドマイドを含む2群(Rd)に割り付けられた患者の方が、MPTに割り付けられた患者よりも、72週間の治療を完遂する者が多かった」としている。持続的Rd群の208人(39%)は2年間以上治療を継続した。有害事象により治療を中止したのは、持続的Rd群で11%であったのに対し、Rd18群で13%、MPT群で14%であった。

本試験では、MPT群と比較して、持続的Rd群で無増悪生存率(PFS)に28%の改善がみられ(ハザード比0.72、P=0.00006)、主要評価項目を達成した。3年無増悪生存率(PFS)は、持続的Rd群で42%、Rd18群で23%、MPT群で23%であった。「この時点(3年目)で、PFS曲線に約1年の差が認められた」と同氏は述べている。

無増悪生存期間(PFS)中央値は、持続的Rd群で25.5ヵ月、Rd18群で20.7ヵ月、MPT群で21.2ヵ月であった。

事前に計画された全生存率(OS)の中間解析で、死亡リスクがMPT群と比べて、持続的Rd群で22%低下したことが示された(ハザード比0.78、P=0.01685)。ただし、事前に規定した境界値(P<0.0096)は越えなかった。4年全生存率は、持続的Rd群で59.4%、Rd18群で55.7%、MPT群で51.4%であった。

ファコン氏によれば、安全性は3群間で同程度であったが、持続的Rd治療を受けた患者の方が、MPT治療を受けた患者よりも、続発性血液系腫瘍が少なかった。血液系腫瘍は、持続的Rdを受けた両群の0.4%で起きたのに対し、MPT群では2.2%であった一方、固形腫瘍の全発生率は同一であった(2.8%)。

持続的Rd群とMPT群における薬剤関連のグレード3/4の有害事象は以下の通であった:好中球減少(持続的Rd群28%に対しMPT群45%)、血小板減少症(それぞれ8%対11%)、発熱性好中球減少症(1%対3%)、感染(29%対17%)、神経障害(5%対15%)、深部静脈血栓症(5%対3%)。


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