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2012-08-31

ソース(記事原文):OncLive.com

幹細胞移植後のレナリドマイド維持療法は多発性骨髄腫患者にとって有益

OncLive.com(2012年8月31日)― ジル・スタイン(Jill Stein)著

多発性骨髄腫患者における自家造血幹細胞移植後、免疫調節剤レナリドマイドを持続的に投与すると、疾患進行までの期間と全生存期間がプラセボと比較して有意に延長することが、第III相CALGB100104試験によって示された。

一方で、レナリドマイド維持療法は毒性増強と続発性原発腫瘍との関連がみられる。

ニューヨーク州バッファロー市のロズウェルパークがん研究所(Roswell Park Cancer Institute)の血液・骨髄移植プログラム責任者フィリップ・マッカーシー(Philip L.McCarthy)博士と共著者らは、「疾患進行までレナリドマイド維持療法を行うことは長期的使用を目的として実施可能であることが本研究から示唆される」と記している。

医療機関47ヵ所の研究者らにより、1回の幹細胞移植術後100日の時点で、安定病態、わずかな奏効、部分寛解、完全寛解が認められた患者460人が、レナリドマイド維持療法(10mg/日)またはプラセボ投与のいずれかを疾患進行まで施行する群に無作為に割り付けられた。

多発性骨髄腫はほとんどが不治の病であり、自家造血幹細胞移植併用超大量化学療法後に治療不成功となる主な原因は、再発と進行にある、と同著者らは述べている。毒性を最小に留めるとともに、病態の進行しない期間の延長を維持することは、多発性骨髄腫を管理するうえで重要な目標となる。

主要評価項目は疾患進行までの期間とし、その定義は移植後のあらゆる原因による死亡または進行までの期間とした。

本研究は2009年に非盲検下で実施され、中央値18ヵ月の追跡調査後、レナリドマイド投与患者231人中47人(20%)が進行または死亡したのに対し、プラセボ投与患者では229人中101人(44%)であった(P<0.001)。プラセボを投与され進行しなかった残り128人のうち、86人をレナリドマイドに切り替えた(クロスオーバー)。

追跡期間中央値34ヵ月の時点で、疾患進行または死亡したのは、レナリドマイド群231人中86人(37%)、プラセボ群229人中132人(58%)であった。進行までの期間は、中央値でレナリドマイド群46ヵ月、プラセボ群27ヵ月であった(P<0.001)。全体で、レナリドマイド群の35人(15%)とプラセボ群の53人(23%)が死亡した(P=0.03)。

レナリドマイド群の方が、グレード3・4の血液毒性とグレード3の非血液毒性の発現率が高かった(両比較についてP<0.001)。

レナリドマイド投与群231人のうち、新たな血液腫瘍を生じたのは8人(3.5%)で、固形腫瘍を生じたのは10人(4.3%)であった。プラセボ投与群229人のうち、新たな血液腫瘍を生じたのは1人(0.4%)、固形腫瘍を生じたのは5人(2.2%)であった。同著者らの指摘によれば、免疫調節剤を投与された患者における続発性原発固形腫瘍(重複がん)の増加は、特定種類の腫瘍との関連性がみられず、増加の原因となりうるものは明らかでないという。また、同氏らは血球数の緊密な監視と標準的ながん検診を推奨している。

最後に、レナリドマイドを別の新薬と併用することで、疾患進行までの期間と全生存期間がより延長するのかどうかを判定するため、さらなる研究が必要であると補足した。


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