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2016-02-17

ソース(記事原文):MedPageToday

抗生物質関連せん妄、特定はまれ、現在は分類化

【MedPageToday】(2016年2月17日)

抗生物質関連せん妄は滅多に発症せず過小診断であるが、特定の抗生物質クラスに反応し、特徴的な症状をもつ3つのタイプに分類することができる。ブリガム・アンド・ウイメンズ病院(Brigham and Women's Hospital)のシャミク・バタチャリア医学博士およびその同僚は、抗生物質によるせん妄と思われる1946年から2013年までの391例の詳細を記載した292の研究を分析し、その結果をニューロロジー・ジャーナルで発表した。ただし、詳細に記載されていない研究は除外している。

研究者たちは12クラスの54の異なる抗生物質に対する反応を発見、そして彼らは一般的な症状と、異なる抗生物質と関連した場合のイメージ結果を見つけることができた。

「私が思うに、この書類は問題に対するいくつかの注意をもたらし、また私たちがさらに調査を続けなければならない非常に多くの未解決の問題がある、という事実を指摘している」と語るのは、ヴァンダービルド大学医療センターのティモシー・ジラール博士。「それは、現在認識されているよりもさらに一般的だと思われる問題を明らかにし、それがはっきりした回答をもたらしていないのかどうかの非常な重要な質問を問いかけている」。

タイプ 1

・ペニシリンおよびセファロスポリン類と関連

・抗生物質の初回摂取から数日以内に出現し、2-3日以内に消散

・発作または間代性筋けいれんを含む

・MRIの結果は正常、EEGでは異常を示す

・「興奮毒性を引き起こす抑圧性シナプス伝達の断絶」により起こる可能性

タイプ 2

・プロカインペニシリン、スルホンアミド類、フルオロキノロン類、マクロライド類と関連

・抗生物質の初回摂取から数日以内に出現し、2-3日以内に消散

・高頻度の精神病および、まれではあるが時として起こる発作

・MRIの結果は正常、しかし時としてEEGで異常を示す

・コカイン、アンフェタミン、フェンシクリジンなどD2ドパミンおよびNMDAグルタミン酸受容体を混乱させることで起こる薬物関連性精神病に「酷似」

タイプ 3

・メトロニダゾールのみと関連

・初回摂取から数週間以内に発生

・頻繁な小脳機能障害、まれな発作。および

・MRI異常、まれな非特異性EEG異常

・「小脳歯状核、背面脳幹または脳梁膨大」における異常性により起こる可能性

数ヵ月摂取した場合に時として発症する以外は、イソニアジド関連脳障害はこれらの3つのタイプとは合致しなかったが、その症状および頻度はタイプ3と酷似していた。これは、イソニアジドの毒性が時間と共にGABAのシナプス前の製造を損なうことに関係している、と著者たちは示唆している。

この研究は研究者たちに正しい方向性を示し、さらにこれらの抗生物質関連脳障害のタイプと、それぞれの仮説はさらなる研究に値するということを付け加えている、とジラール博士。

ところが、抗生物質はせん妄を引き起こすことに医者たちは気づくべきであるが、このことは仮定の根拠にはならない、とジラール博士。彼はICU(集中治療室)で勤務しており、せん妄はありきたりなことであるが、しかしそれはいろいろなことに起因すると考えられている、と言う。敗血症を伴うなど、ICU治療が必要な感染を持つ患者では、感染そのものはせん妄の原因として充分に裏付けられている。

著者たちは副作用が実際に抗生物質によるものかどうかを評価するためにナランホ採点法(Naranjo score )を使用した。彼らはその関連性は「ほとんどの場合で可能性がある」と断定したが、患者は活動性感染を持っており、彼らの脳障害の原因として排除することができなかったため、中心値4という結果は「低い」。

バタチャリア博士は「私たちは、抗生物質性神経毒性が一体どのようなものなのかわからない」と言う。「これが、そもそも識別することが難しい理由のひとつです」。

バタチャリア博士とジラール博士は二人とも抗生物質関連脳障害のケース、または疑似患者に遭遇したことがある。

「不明な理由で不安定になった患者の記憶がある」とバタチャリア博士。「最終的に、それがメトロニダゾール毒性だとわかった」。

全体的に、抗生物質関連脳障害の患者の47%が精神病を患った。これは、スルホナミド系(68%)、キノロン系(67%)、マクロライド系(63%)そしてペニシリンプロカイン(68%)を摂取した患者でもっとも頻度が高かったが、セファロスポリン系(13%)とメトロニダゾール(24%)に対する反応では頻度が少なかった。

発作は14%のケースでみられ、セファロスポリン関連のケースを除いてほとんどすべてが臨床的に顕著であり、54%はけいれん性ではなかった。

著者たちは、抗生物質関連脳障害の15%に間代性筋けいれんがあることを発見したが、そのほとんどはペニシリン(71%)とセファロスポリン系(41%)関連であった。さらにすべてのケースの5%で運動失調または測定障害が見つかり、また全ケースの3%で言語機能障害が報告された。

臨床情報の完全性が異なる症例報告に依存しているため、この研究には限度がある、と彼らは記している。またおそらくこの研究は、高齢者における抗生物質関連の脳障害のケースが欠如しているようで、特に過小報告されているかもしれない、と書いている。

この研究は「まだとても早すぎる」が、彼のチームの仕事が将来的に医師が抗生物質関連の脳障害を識別する手助けになればと望んでいる、とバタチャリア博士は語っている。


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