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2012-06-29

ソース(記事原文):ニュース・メディカル

日本人患者におけるリラグルチドの有効性は「容易」に予測

ニュース・メディカル(2012年6月29日)― サリー・ロバートソン(Sally Robertson)著

リラグルチドは、BOT(経口薬とインスリンとの併用療法)の代替薬として一部の日本人糖尿病患者に有効である一方、人によっては全く効果がないことが、研究者らによって報告された。

ただし、日本人がリラグルチドに効果を示すか否かは診療時に「容易に予測」できるという。

金藤秀明氏(大阪大学医学部大学院)らのチームは「試験治療開始前のインスリン量とBOT施行下の朝食後血糖は、リラグルチド治療の有効性を知るための臨床的に有用な指標となる可能性が高い」と報告している。

最近のLEAD-5(糖尿病におけるリラグルチド効果と作用-5)試験において、経口血糖降下薬をリラグルチドと併用すると、長時間作用型インスリンよりも血糖値が大きく改善することが示された、と金藤氏らは述べている。

しかし、同治療法を日本人患者に適用することに関しての懸念が高まっている。というのも、日本人患者がインクレチン関連薬とスルホニル尿素の併用療法後に重篤な低血糖を発症したと報告されているからである。

「これらの所見は白人では一度も報告されていない。一部の日本人患者はスルホニル尿素との併用でインクレチン関連薬への感受性が増強しうるような民族的徴候があるのではないか」と同研究者らは示唆している。

BOT(長時間作用型インスリンとグリメピリドの併用)を施行しても十分なコントロールが得られない糖尿病日本人患者37人を対象とした後向き研究の結果、患者の37%がリラグルチドに切り替えた後に目標血糖値を得られたのに対し、血糖コントロールがやや悪化した患者が12%いたことを同研究チームが明らかにした。

糖尿病学会誌(Journal of Diabetes Investigation)の報告によると、低血糖の発生頻度は一人あたり週にグリメピリド併用で0.04件、リラグルチド併用で0.08件と双方とも低く、2つの治療間で有意差は認められなかった。低血糖の発現により誰かの助けを必要とすることはなかったと記録されている。

コックス比例ハザードモデルにより、インスリン量が増加し、BOT施行下の朝食から2時間後の血糖値が上昇するにつれ、血糖コントロール達成とリラグルチド治療との間に有意な逆相関が認められた。インスリン(1単位)および朝食から2時間後の血糖(1mmol/L)に1標準偏差増加がみられるごとに、リラグルチドによる血糖コントロールの達成確率がそれぞれ76%と73%低下した。

「これら2つの因子の治療開始前における数値は、診察時に検査するのが容易であることから、リラグルチド治療が有効となりうるかの予測評価に役立つ」と同チームは提案している。

12週間にわたり、患者はリラグルチド0.3~0.9mg/日を投与され、必要に応じてグリメピリド0.5~1.0mg/日を追加された。血糖目標値は、食前血糖値が7.2mmol/L未満と、食後10.0mmol/L未満とした。

本稿はメドワイヤーニュース(medwireNews)から許諾され、シュプリンガー・ヘルスケア社(Springer Healthcare)の許可を得たものである。シュプリンガー・ヘルスケア社 不許複製。両社とも市販品・サービス・機器を推奨および支持する意図はない。


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