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2012-10-04

ソース(記事原文):メドページトゥデイ

糖尿病患者に対するバイトリン使用でBMIは問題とならない

メドページトゥデイ(2012年10月4日)― メドページトゥデイ寄稿ライター、エド・ズースマン(Ed Susman)著

ペンシルベニア大学ペレルマン医学大学院(Perelman School of Medicine at the University of Pennsylvania)名誉教授、ザルマンS.アガスMD(Zalman S. Agus, MD)、およびドロシー・カプト(Dorothy Caputo)MA, BSN, RN, ナースプランナー(Nurse Planner)によるレビュー

ベルリン-糖尿病患者が肥満であろうとなかろうと、エゼチミブ・シンバスタチン配合剤(バイトリン)による治療は一貫して効果があり、コレステロール値を下げると研究者らは話した。

マイアミ大学(University of Miami)(フロリダ州コーラルゲーブルズ)のジェフリー・ローゼンMD(Jeffrey Rosen, MD)の話では、この配合剤によって肥満患者の52.2%、非肥満患者の57.4%が自身のLDLコレステロール目標値を達成することができた。

また、エゼチミブ・シンバスタチン配合剤治療によって肥満患者181例の62.2%、非肥満患者141例の63.2%が自身の非HDLコレステロール目標値を達成することができたと、欧州糖尿病学会(European Association for the Study of Diabetes)年次総会で同氏は報告した。

ローゼン氏がメドページトゥデイ(MedPage Today)に語ったところでは、この配合剤による治療の一貫性はアポリポタンパク質B(apoB)の目標値を達成できた率でも見られ、肥満患者の45.8%、非肥満患者の50%がこの目標値を達成した。

ローゼン氏と同僚らは、ある試験のポストホック解析を行った。その試験では、シンバスタチン(ゾコール)またはアトルバスタチン(リピトール)による6週間の単剤療法の後に目標値を達成できなかった患者は、その後、エゼチミブ・シンバスタチン配合剤に切り替えるか、自身のシンバスタチンまたはアトルバスタチンの用量を2倍にするか、あるいはロスバスタチン(クレストール)の服用が認められた。

「ベースラインのBMIを問わず、スタチン用量をシンバスタチン40mgまたはアトルバスタチン20mgへとベースラインから2倍にした場合、あるいはロスバスタチン10mgに切り替えた場合と比較して、エゼチミブ・シンバスタチン10mg・20mg配合剤で治療した場合のほうが、LDLコレステロール、非HDLコレステロール、apoBの定められた目標値を多くの被験者が達成しました」ローゼン氏は、自身のポスターディスカッション・セッションでこう話した。

ポストホック解析では、スタチン用量を2倍にした患者93例、ロスバスタチンに切り替えた患者192例で脂質が低下していたと、この研究者らは報告した。

数値的に優れた結果はエゼチミブ・シンバスタチン配合剤群で認められたが、ローゼン氏の指摘ではその他スタチン群でもこの配合剤群と同様の反応が見られた。言い換えれば、肥満患者も非肥満患者も、アテローム性動脈硬化関連の血中脂質の測定値について結果は同様であった。ロスバスタチンを服用した患者群のほうが、スタチン用量を2倍にした患者群よりも目標値を達成することができた。エゼチミブ・シンバスタチン配合剤は、この中でトップの薬剤として躍り出た。

安全性および忍容性プロファイルは、各治療群間で概ね同じであったと同氏は述べた。

「これは、私たちがこの試験のように前向きの方法で評価しなければならない疑問の中の1つです」英国オックスフォード大学糖尿病臨床試験部(Oxford Diabetes Trials Unit)の副ディレクター、メアリー・アンジェリン・ベセルMD(Mary Angelyn Bethel, MD)は、メドページトゥデイにこう語った。

「治療する糖尿病患者が肥満であろうとなかろうと、LDL値の低下には一貫性があることを私たちは知る必要があります」と、ポスターディスカッション・セッションの司会者でもあるベセルMDは話した。

この配合剤による治療は心臓に関わる利益を患者にもたらすかどうかに関して、持ち上がっている問題を自分のデータは解決していないとローゼン氏は認めた。心臓に関わるアウトカム試験がいくつか進行中だが、それら試験のデータは、数年の間は報告されない見込みである。

「スタチンの心保護をもたらすその他特性を当てにしながらスタチン療法単独で脂質の目標値を達成できない場合と比べて、バイトリンによる脂質の目標値の達成は優れたアプローチとなるかどうか、医師らは評価を行う必要があります」と同氏は説明した。彼は、複数の長期試験が実施中の間は、どちらにするべきかという決定は意見が分かれたままになると述べた。

バイトリンには議論がないわけではない。過去にはがんリスクに関しこの薬の安全性が問われたが、その潔白の証明もされた。またENHANCE(エンハンス)試験では、バイトリンを服用していた家族性高コレステロール血症の患者群をシンバスタチン服用の対照群と比較したところ、バイトリンはLDL値を有意に低下させたが、プラーク退縮を示すことはできなかった。

2008年のENHANCE試験の結果発表は緊張と非難が渦を巻き、この試験のデザインは、この薬のメーカーが事後に変更しようとしたと示唆される中で連邦政府の精査を受けた。

バイトリンは、最近の急性冠症候群とLDL低値という設定のIMPROVE-IT(インプルーヴ・イット)試験でも検討が行われている。結果は2014年になる見込みである。

この研究は、メルク社(Merck)の後援を受けた。

ローゼン氏は、メルク社、武田薬品工業(Takeda)、アボット社(Abbott)、イーライリリー社(Lilly)、サノフィ・アベンティス社(sanofi-aventis)、および自身が研究を行ったその他多数の製薬会社との間の利益相反を開示した。その他共著者らにも同様の利益相反があった。共著者の中にはメルク社の従業員もいた。

ベセルMDは、ノバルティス社(Novartis)、バイエル社(Bayer)、メルク社、アミリン社(Amylin)、イーライリリー社との間の、個人的なまたは自身の研究機関を通じた利益相反を開示した。


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