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2014-11-10

ソース(記事原文):薬学ジャーナル

糖尿病治療薬の第一選択はメトホルミン単剤との結果が改めて示された

薬学ジャーナル(2014年11月10日) ― 追加の血糖降下薬が必要となった糖尿病患者はメトホルミン服用群では24.5%だったのに対し、スルホニル尿素薬群では37.1%であった。

糖尿病と診断されたのが最近で、治療のために処方されているのはメトホルミンだけという患者は、同様に処方内容が他の経口血糖降下薬だけの患者と比べ治療の強化が必要となりにくい。

米国AHRQ(医療研究品質庁、Agency for Healthcare Research and Quality)、欧州EASD(欧州糖尿病学会、European Association for the Study of Diabetes)、英国NICE(国立医療技術評価機構、National Institute for Health and Care Excellence)は、2型糖尿病患者に最初に使うべき薬はメトホルミンとしている。

米国の医師や薬剤師はこの指針に従っていたのか調べようと、ハーバード・メディカルスクール(Harvard Medical School)の研究者らが国内の健康保険会社から患者1万5516人分のデータを集めて、その知見を『JAMA(Journal of the American Medical Association)』に発表した[1]。最初から併用療法を利用した、またはGLP-1アゴニストで治療を開始した患者はこの研究から除外された。

患者の半数以上(57.8%)がメトホルミン単独療法で治療を開始しており、一方、スルホニル尿素薬での開始は23.0%、チアゾリジンジオンでは6.1%、DPP-4阻害薬13.1%だった。

患者の追跡期間は1年余りとし、その期間中、追加の経口血糖降下薬やインスリンを使用して治療を強化することになりやすかったのは、メトホルミン以外を最初に使用した患者だった(P<0.001)。メトホルミン群で追加の血糖降下薬が必要となった患者は24.5%程度だったのに対し、スルホニル尿素薬群では37.1%、チアゾリジンジオン群39.6%、DPP-4阻害薬群36.2%であった。スルホニル尿素薬・チアゾリジンジオン・DPP-4阻害薬の追加薬として最もよく使われていたのはメトホルミンだった(67.5%)。治療開始がメトホルミンの場合に、最も多かった追加薬はスルホニル尿素薬であった(52.8%)。患者の治療計画にさらに薬を追加するのはQOL低下のおそれがあるためできれば避けるべき、とこの研究者らは主張している。

また、メトホルミン以外での治療開始は糖尿病関連の有害事象のリスクを下げなかった。特にスルホニル尿素薬で開始していると、心血管イベントや低血糖のリスクが高まっていた。

英国糖尿病協会・研究部門(Diabetes UK Research)の広報担当リチャード・エリオット(Richard Elliott)はこの研究について、2型糖尿病の薬物療法はまずメトホルミンという以前からの推奨を改めて示すだけではなく、「治療の強化という問題への見識を深めるものだ」と話す。

この研究論文に付随する論説[2]では、研究者らがGLP-1アゴニストを除外したことに疑問を呈している。研究者らの説明によると、調査開始時にGLP-1アゴニストは単独療法としての使用が認められておらず、また減量目的で適応外使用されることもあるため除外したという。

また論説では、治療の強化の内訳に用量増加がなかったことも疑問視しており、メトホルミンの用量漸増には時間をかけることもあると強調する。「このゆっくりとした経時的な増量がさらなる経口薬を追加するまでの時間を先に延ばすため、メトホルミンが優位とはならない可能性がある」。ただしBNF(英国国民医薬品集、British National Formulary)は、メトホルミンを十分量まで漸増する期間は2週間でよいとしている。

メトホルミン以外の薬について、1年後には治療を強化することになりやすいという結果になった。

[1] Berkowitz S、Krumme A、Avorn Jら「糖尿病に対する経口血糖降下薬の初期選択」、『JAMAインターナル・メディシン(JAMA Internal Medicine)』2014(doi:10.1001/jamainternmed.2014.5294)

[2]Segal JB & Maruthur NM「糖尿病の初期治療」、『JAMAインターナル・メディシン』2014年10月27日オンライン版掲載(doi:10.1001/jamainternmed.2014.4296)


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