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2015-05-27

ソース(記事原文):Wiley

パラセタモールの過剰服用が肝移植の原因の6分の1を占める

【Wiley】(2015年5月27日) ― ヨーロッパの国におけるパラセタモール起因の肝不全には大きな開きがあるが原因は不明:アイルランドでは6倍、またイギリスでは2倍の高いリスクがあると研究により明らかに

肝移植(ALFT)の原因となるパラセタモール起因の急性肝不全の比率が国によって50倍の開きがあったことが、欧州医薬品庁の要請で実施された7ヵ国(フランス、ギリシャ、アイルランド、イタリア、オランダ、ポルトガル、イギリス)の患者データの比較研究によって明らかになった。調査員は、この差異は人口一人当たりではさらに大きく、特にALFTのケースにおいては200倍の違いがあることを発見した。これらの調査結果は『英国臨床薬理学会誌(British Journal of Clinical Pharmacology)』で発表され、著者はその根本にある原因を特定するためさらなる調査を呼び掛けた。

パラセタモールはさまざまな痛みを抑えるために使用するが、必要量以上に服用した場合は肝臓に重篤な障害を与えることがあり、また肝不全を引き起こすほどの重症なケースでは肝移植が必要になることもある。肝不全急性肝移植に関する研究(SALT)では、2005-2007年の間にパラセタモールが原因で肝不全になった患者を特定し、それぞれの結果レートと合わせて各国でのパラセタモールの販売量も比較した。

調査したヨーロッパの7ヵ国における3年間のALFTの年間平均レートは600万人につき1件であったが、レートがいちばん高いアイルランドと、いちばん低いイタリアとの差は200倍であった。パラセタモールの販売数量での結果についても似ており、アイルランドでのALFTは20.7トンごとに1件だったが、イタリアでは1,074トンにつきわずか1件であった。

さらにプラセタモールの過剰服用は、ヨーロッパにおけるこのタイプのALFTの全原因の20%に相当し、アイルランドでは52%、イギリスでは28%にも上るが、イタリアではわずか1%にすぎない。またギリシャでは皆無だった。興味深いことに、フランスでは人1人におけるパラセタモールの使用量がいちばん高いが。ALFTレートは3番目に低かった。

「つまり、この調査に参加した国の平均と比較してアイルランドはリスクが6倍高く、イギリスでは2倍高い」と語るのは、調査主任であるフランスのボルドー大学薬理学准教授のシネム・エッジ・ガルメ氏。彼はさらに、パラセタモール販売の1トン当たりまたは住民当たりの過剰服用によるALFTで高レートを示したのは、調査国中の2つの英語圏(アイルランドおよびイギリス)であることを発見したと指摘した。「過剰服用が肝不全を引き起こすという事象率はありませんが、ほかの国における非ALFT率については何も結論づけることはできません。しかしこれらの国々ではパラセタモールの常用は毒であることをこの指標は示しているのです」。

「ヨーロッパの国々におけるパラセタモールに起因する有害性の形態の違いはわずかではなく、ほかにもいくつか原因があると考えられます。パラセタモールの過剰服用は重要な健康問題であり、通常量でのパラセタモールに起因する肝毒性の研究を開始するべきです」とガルメ氏は語ります。


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