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2015-05-21

ソース(記事原文):Georgia State University News

脳卒中の薬が中耳炎にも効果的を発揮

【Georgia State University News】(2015年5月21日) ― アトランタ-ジョージア州立大学およびロチェスター大学の研究者によると、現在も使用されている抗脳卒中薬が、粘液の過剰産生を抑えて細菌の除去や難聴を減少させるなどの効果を発揮し、さらに中耳炎の治療にも有効であるようだ。

アトランタ-ジョージア州立大学およびロチェスター大学の研究者によると、現在も使用されている抗脳卒中薬が、粘液の過剰産生を抑えて細菌の除去や難聴を減少させるなどの効果を発揮し、さらに中耳炎の治療にも有効であるようだ。

5月13日の『免疫学ジャーナル』で発表された調査結果は、おそらく局所薬剤使用により中耳炎に対して新しい非抗生物質治療をもたらすであろう。調査で使用されたビンポセチンは、脳卒中などの神経障害治療に古くから使用されている薬剤である。

ビンポセチンの局所使用は炎症および肺炎レンサ球菌により起こる粘液の過剰産生を抑制して中耳の難聴を改善するほか、細菌除去を顕著に改善することが動物実験によって発見された。

「私たちの有望な予備データは、ビンポセチンの再利用が中耳炎に対する炎症抑制や抗菌防御強化において重要な役割を果たす可能性があることを示しています」と語るのは、ジョージア州生体医科学研究所の所長であり炎症および免疫におけるGRAES(Georgia Research Alliance Eminent Scholar:ジョージア研究同盟優秀学者)であるリー・ジャンドン博士。

「私たちが目標としている研究は、粘膜の過剰産生の減少、難聴の低減そして中耳炎に対する宿主防衛強化など、免疫病理学を左右する非抗生物質治療戦略として新しい発展に繋がるかもしれません」。

中耳炎は子供の頃によくみられる細菌感染で、難聴になる原因でもある。肺炎レンサ球菌は中耳炎を引き起こす、もっとも一般的な病原菌のひとつ。

小児科年代誌および耳鼻咽喉科頭頚部外科学会の研究によれば、アメリカでは中耳炎で毎年245万人が病院を訪れ、治療のために年間50億ドルが支払われているそうだ。

頻繁に中耳炎にかかる子供は、言語が発達する重要な時期に難聴になるため、言語障害を被る可能性がある。

重篤な副作用を起こさずに炎症の過活動を抑制する、新しい非抗生物質薬が緊急に必要である。肺炎レンサ球菌に関してはまだよく解明されていないため、中耳炎に対して効果を発揮する非抗生物質はまだなく、また不適切な抗生物質の使用は耐性を増やすことになる。さらに肺炎レンサ球菌に対するワクチンは、中耳炎には限定的な効果しかない、とリー博士。

ムチンは粘膜を構成する主要な物質で病原菌の除去に重要な役割を果たすが、制御することができず、過剰な粘膜産生が難聴を誘発し、細菌の除去を低減させる。また中耳炎において、粘膜の過剰産生を抑制する効果激な治療薬はほとんどない。

リー博士は、この研究結果は、例えばすぐに手術が行なえないような国での新しい治療の選択肢として大きな影響を与えることにもなるのだと言う。

薬の再ポジショニングには、安全リスク、副作用、時間と費用の削減など、従来の創薬以上の利点がいくつかある。また成人および小児におけるビンポセチンの治療用量での顕著な副作用や毒性は報告されていない。これらの結果を踏まえ、ビンポセチンは科学者と臨床医における新しい治療の適用の探求にとって魅力的なのである。

ビンポセチンは植物のニチニチソウから抽出したアルカロイドで、1978年に発見され「カビントン(Cavinton)」の名前で販売されていた。ほとんどの国では脳卒中の治療薬および世界的な栄養補助薬として使用されていた。

この研究の発見はロチェスター大学医療センターのヤン・チェン博士と共同で達成した。研究チームはほかにもリ・ジユン、コマツ・ケンセイ、リ・ビュンチョル、ミヤタ・マサノリ、アシュレイ・オニールボン、ジョージア州のスー・ハイドンがいた。

この研究は主に国立聴覚・伝達障害研究所(NIDCD)の支援を受けた。


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