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2011-11-08

ソース(記事原文):フィリピン・スター

関節炎のためにできること

フィリピン・スター(2011年11月8日)― タイローン・レイエス(Tyrone M. Reyes) 医学博士書

研究者らの推定では、生涯の間に全成人の半数と肥満成人の3分の2が、膝の関節炎を発症することになる。一方、その発生数は増加しているうえに、かなりの痛みと能力障害を引き起こすものであるにもかかわらず、治療は依然として挫折感や混乱を招ねくものである。

変形性関節症に対する錠剤・摩擦・注射などの医学療法から得られる効果は限られたものであり、副作用を引き起こすこともある。新たな研究結果では、関節炎を阻止すると考えられる最も一般的なサプリメントに効果はないとしており、希望を打ち砕くだくものに思われる。関節置換術は進行した関節炎患者の多くに役立つが、最近の報告では手術の単独形式について懸念の声が上がっている。

カリフォルニア大学(University of California)ロサンゼルス校医学部教授ロイ・アルトマン(Roy D. Altman)博士は「単独治療では希望通りの効果は得られない。つまり、患者は併用治療で最良の効果を得られることが多い」と述べている。各患者で治療への反応が異なるため、効果のある併用治療を見つけ出すまで、しばしば様々な治療の組み合わせを試す必要がある。下記では各治療選択肢について調べており、どの治療法が自分にとって効果的となりうるのか決めるのに有用となる。

生活習慣の見直し

磨耗による損傷や過剰体重は、関節の間の骨表面を覆う軟骨組織を侵食することがある。これが関節の痛み・こわばり感・腫れの原因となるほか、時にきしむような感覚をもたらす。これらの症状のいずれかが2週間以上続く場合には、痛風またはリウマチによる関節炎など別の関節痛の原因がないか医師の診察を受ける。変形性関節症であった場合は、下記の対策を取り始める。

  • 体重管理

関節炎の痛みを緩和するための方法として初めて科学的に証明されたのが、単純に体重を減らすということである。4.5キロ体重を落とすだけで膝にかかる圧力が約18.1キロ軽減し、6.8キロ落とすと膝の痛みを半減できることが研究で示唆されている。過体重である場合や、特に関節炎が体重を支える荷重関節に認められる場合には、自分の体重の5%以上を減らすよう試みること。

  • 身体活動

運動により関節周囲の筋肉を強化する。筋肉の強化により、軟骨組織をすり減らす原因となる関節同士の摩擦が起きにくくなる。最近のコクラン(Cochrane)による32件の試験レビューでは、運動による膝関節炎の痛みの緩和は、薬物と同等の有効性を示した。有酸素運動は関節を柔軟かつ潤滑に維持するものであるのに対し、筋力トレーニングは支えとなる筋肉を強化するものである。ウオーキング・水中運動・サイクリングなどの負担の少ない有酸素運動を1日30分以上、週5日行うことに加え、2日間の筋力トレーニングを行うことを目標とする。

  • 補助具

痛みのある腰や膝の負荷を軽くするための杖・松葉杖・歩行器に関して医師に相談する。関節炎が主に片側の膝にみられる場合、固定具で痛みを緩和させられる。まず既製の膝窓の開いた固定式膝用サポーターを試すように専門家らは提案している。締まり過ぎず、ゆる過ぎず、快適にフィットするはずである。これが役立たない場合には、特製の固定具について医師に相談してみること。

  • 暖めることと冷やすこと

筋肉を弛緩させたり、ヒリヒリ感とこわばりのある関節を和らげたりするためには、湿った熱いパッド、または湿った温かいタオルで覆うか、もしくは温かいお風呂に入ったりシャワーを浴びたりする。急性痛や腫れを軽減するには、氷パックを用いる。

代替療法

非伝統的な治療法は効果を示す確定的な証拠がないにもかかわらず、関節炎に広く使用されている。以下の対策が役立つと考えられるが、開始前に必ず担当医に報告すること。

  • グルコサミンおよびコンドロイチン

グルコサミンとコンドロイチンに関するプラセボ対照試験10件に基づくランドマーク・メタ解析で、研究者らはこれらの一般的サプリメントが関節炎患者に実際に役立つか否かに関して「ピリオドを打つ」べきであると述べた。スイスのベルン大学(University of Bern)のピーター・ジャニ(Peter Juni)博士らは、「我々の研究結果から、グルコサミンとコンドロイチンや、その他の合剤は、プラセボとの比較で、関節痛の軽減との関連や、関節間隙狭小化への影響との関連がみられないことが明らかになっている。さらなる試験を行っても、評価済み製剤が臨床的に関連のある効果を示す可能性は極めて低いと考えている」と結論づけた。

このメタ解析がグルコサミンとコンドロイチンに関する最終判断となりうると示唆されたにもかかわらず、より確定的となりうる試験が進行中である。この結果発表は間もなく行われる予定であり、LEGS試験(Long-Term Evaluation of Glucosamine Sulfate、グルコサミン硫酸塩の長期評価試験)の結果報告となるもので、関節炎患者600人を対象にコンドロイチンとグルコサミンの併用についても検討される予定である。

一方、ジャニ氏率いるチームはブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(イギリス医師会雑誌、2010年9月16日発行)において「患者が効果的だと感じる限り、これらの製剤を服用し続けても害はないとみている」と結論付けた。ただし、これらのサプリメントが高価であることを考慮すると、関節炎患者は効果の有無が証明されていない別の選択肢(食事の見直しや運動など)を望むかもしれない。

  • 針治療

一部の研究では針治療が効く人もいると示唆している。しかし、複数の最良試験、具体的には針治療を受ける群と、偽処置(ツボでない部分への針の挿入、もしくは皮膚を貫通しない先の尖っていない針の使用)を受ける群に分けた試験では、わずかな効果しかみられなかった。

  • マッサージ

アーカイブ・オブ・インターナル・メディスン(医学誌)に掲載された小規模試験では、8週間のマッサージ療法が被験者の膝の痛みを緩和した。ただし、マッサージに痛みが伴う場合には治療を中止すべきであり、ひどい腫れや痛みのある関節へのマッサージは止めること。

薬物療法

生活習慣の対策では十分な効果が得られない場合、薬剤を追加することができる。一般用医薬品(処方箋不要)のアセトアミノフェン(タイレノールおよびジェネリック品)は、他の鎮痛剤よりもリスクが少ないので第一選択薬となる。ただし若干のリスクは伴う。過剰投与は肝臓に損傷を与えることがあるので、1日あたり4,000mgを超えないようにすること。飲酒量が多い人や肝疾患の人は、服用しないこと。アセトアミノフェンが効かない場合は、その他の選択肢として下記の薬剤がある。

  • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)

イブプロフェン(Alaxan など)とナプロキセン(Naprosyn、Flanax)などの鎮静薬は、炎症も鎮めるので、第一選択薬の次のステップとして服用することが多い。ただし、これらの薬剤を長期的に使用すると、消化管出血、胃潰瘍、心臓障害のリスクが増加する。セレコキシブ(セレブレックスなど)のような別のNSAID薬は、胃にいくらか優しいが、心血管リスクがわずかに大きくなることが研究で示唆されている。心臓発作の病歴のある人や、高リスクの人は、心臓への安全性がより高いナプロキセンを検討すべきだと考えられる。潰瘍を生じやすい人は、プロトンポンプ阻害薬(PPI)という胃酸抑制薬をNSAID薬に併用することが可能である。

  • クリームとゲル剤

体表に近い小関節に関節炎が認められる人では、局所治療がより有益であると考えられる。トウガラシ成分の一般用医薬品カプサイシンクリームが現在用いられており、軽度の痛みを緩和しうる。ニメスリド(Sulidinゲル剤)、ジクロフェナク(ボルタレン・ゲル剤)、ケトプロフェン(Fastumゲル剤)などのNSAIDを含有する局所治療薬は、フィリピンにおいて入手しやすい。ちなみに英国のガイドラインでは、どの薬よりも先に局所治療薬を試すよう勧めている。米国医療研究品質局(Agency for Healthcare Research and Quality:AHRQ)によれば、サリチル酸含有クリーム(ベンゲイ関節炎治療薬など)では関節炎の痛みは緩和しないという。

  • 注射

ステロイド系抗炎症薬は、膝および腰における中等度から重度の痛みと腫れに有効な短期的治療薬であり、特に再発中に有効である。ただし、注射を頻繁に打つと関節損傷が進行する可能性があるので年に3~4回以内とする。

  • ヒアルロン酸(Synviscなど)

米国医療研究品質局によれば、関節の潤滑剤ヒアルロン酸の膝への注入は、控えめだが長期的な緩和が一部の患者で得られる可能性がある一方、一般に痛みは軽減せず、膝の動きも改善しない。

  • オピオイド鎮痛剤

この強力な鎮痛剤は、中毒などの重篤な副作用を起こすことがある。しかし、他の関節炎治療に効果がなかった場合に使用することのある弱オピオイド鎮痛剤トラマドール(トラマールなど)は、一部の患者で依存しにくいように思われる。トラマドールは効き目が控えめであるものの、高齢者には耐え難い副作用(めまい・眠気・吐き気など)がみられる。

手術

非外科的選択肢で十分な効果が得られなかった場合には、人工関節置換術について整形外科医と相談する時期に来ているかもしれない。この手術では合併症を生じる場合があるほか、必ずしも完全な可動性を取り戻せるわけでもないが、股関節と膝関節の人工関節置換術を行うことにより、痛みがうまく緩和されることが多い。また、低侵襲的な人工膝関節全置換術をはじめとする近年の進歩により、回復時期が速まっており、インプラントの耐久年数も長くなっている。

しかし、全金属人工股関節による重篤な組織損傷が最近報告されている。全金属人工股関節は、従来の金属とプラスチックを合わせた人工関節よりも、股関節の安定と耐久性に優れていると考えられているため、広く使用されている。ところが、金属部分が互いに擦れ合う際に、顕微鏡レベルの金属粒子が発生し、周囲の組織に有害作用を及ぼすと考えられ、このことにより痛みや、偽腫瘍として知られる股関節周囲の大きな腫瘤、それに組織の死滅が起きる。こうした患者の割合は少ないものの増加している。これらの報告は、メタルオンメタル型人工股関節をより長期間使用している英国において劇的に増加している。

関節炎のコントロール方法や、症状の緩和方法、それに有効かつ安全に進行を阻止する方法が、かつてないほど医師らによって発見されている現在、関節炎に自分の人生を振り回されることはない。幅広い治療選択肢の中から有益かつ賢明な選択を行うための実用的手引きとして、本日の記事が役立つことを願っている。


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