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2016-04-01

ソース(記事原文):Medical News Today

HIV治療薬REZOLSTA(ダルナビルコビシスタット)が英国国民医療サービス支援の青信号獲得

【Medical News Today】(2016年4月1日)

ヤンセンファーマ社は、1日1回服用のダルナビルと薬物動態エンハンサーであるコビシスタットの多剤混合薬「リゾルスタ(REZOLSTA)」(ダルナビル/コビシスタット)に対し、英国NHS(NHSE)が極めて重要な資金援助を行なうと発表した。ダルナビル/コビシスタットはほかの抗レトロウイルス薬物療法と併用される薬で、ダルナビル耐性関連突然変異を伴わないヒト免疫不全ウイルス-1(HIV-1)の治療に使用される。

このことはイングランドの全域で、わずか1錠中に‘ブースター’とイギリスでもっとも処方されているプロテアーゼ阻害剤であるダルナビル含んだ薬を、HIV-1と共に生活している成人に対して医者たちがごく普通に処方できるようになることを意味している。

イギリスのHIV患者の3人中2人未満が、8ヵ月の治療後に100%のアドヒアランス(患者が積極的に治療方針の決定に参加し、その決定に従って治療を受けること)を報告しており、ダルナビルとコビシスタットの多剤混合薬が患者たちの必要とする服用錠剤数の減少を可能にすることで、アドヒアランスを改善する助けになるかもしれないと専門家たちは信じている。最適なアドヒアランスは一般的に95%以上と考えられ、このレベルはHIVが薬剤に対して耐性を持つのを防ぐのに必要とされるため、重要な事柄である。

英国ヤンセン社の医療部長であるロズリン・ベッカー博士は、以下のように語っている。「HIV治療の著しい進歩は、今ではHIVが通常生活が期待できる慢性疾患として管理可能であることを意味しており、患者が治療に対してアドヒアランスができる状況をもたらしています。治療に資金援助することで、英国NHSはHIVを効果的にコントロールするためにダルナビルを必要とする患者に対する治療オプションを可能にしていますが、その治療に対するアドヒアランスを支持するための少ない錠剤数という便利さからもまた、患者たちは潜在的な恩恵を受けることでしょう」。

2ヌクレオチド/ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬と、1日1回ダルナビル/コビシスタットの組み合わせは効果的なウイルス学的抑制をもたらすことをデータが示している: 全体に48週以上のウイルス学的抑制率は81%、治療未経験者では83%であった。副作用のために治療を中断した患者はわずか5%で、そのもっとも一般的な副作用は下痢(27%)、吐き気(23%)で、重症度は1または2であった。

ダルナビルについて

ダルナビルはヒト免疫不全ウイルス-1(HIV-1)の治療に使用されるプロテアーゼ阻害剤で、リトナビル(成人および3歳以上の小児患者に適用)またはコビシスタット(成人のみに適用)のいずれかと併用することができる。ダルナビルはHIV-1に感染した患者に対する上位の前処置として2007年に最初にヨーロッパで承認され、後に治療未経験者および経験の浅い成人に対して、そして小児に使用されるようになった。ダルナビル/リトナビルは3-17歳の患者への使用が認められている。

コビシスタットについて

タイボスト(Tybost:コビシスタット150mg錠)はシトクロムP4503A(CYP3A)阻害剤である。体内でこれらの薬剤を代謝する酵素であるCYP3Aを阻害することで、アタザナビルやダルナビルの血中レベルを上昇させる。コビシスタットは薬物動態エンハンサーとしてのみ作用し、抗ウイルス活性は持っていない。コビシスタットはギリアド・サイエンス社によって開発された、プロテアーゼ阻害剤のダルナビルおよびアタザナビル、およびインテグラーゼ阻害剤のエルビテグラビルと併用されるHIV治療のための薬物動態エンハンサーまたは促進薬である。ギリアド・サイエンス社は、タイボスト(コビシスタット)を独立商品として製造、開発そして商品化に関わっている。


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